このページは、A.B.C.山陽ツアー2002(11月16日(土)~11月18日(月)の発起人で、現地マネージャーを務めた、津山市在住のちっこいまりさんのレポートです。



11月15日(金)   岡山プロモーション

7時30分FM岡山の「フレモニ」が始まる。いつもA.B.C.を応援してくれているDJ牛嶋俊明さんの番組です。ライブが決まって以来この番組でもずっとライブ告知をしてくれていて。いつもは出勤途中に聴いていますが、今日は最初から初めて通しで。 金曜日に牛嶋さんは朝、昼、晩と3番組を担当しているのです。さすが看板DJ!この日はライブ前日ということもあって『A.B.C.スペシャルDAY』を設定してくれました。 (個人的には趣味と実益を兼ねているかな?と思いますが)

8時30分過ぎからの「Non Stop Dream 21」の夢人は山陽ツアー最終日の岡山 MO:GLAの店長世史記さん。彼は以前とあるアーティストに付いてワゴン車でいろん な地方を回っていたとのこと。「みんながまだ知らないすごいアーティストをMO:GLA で紹介したい」と。やさしい語り口で音楽への熱い気持ちの伝わるインタビューでした。 私はその時、番組を失礼ながら洗車しながら聴いていました。 (やはりメンバーをお乗せするからには綺麗にしておかなくっちゃ。ガソリンも満タン。)

9時30分自宅を出発。しかし、私の車ではメンバーとサポートの全員の乗車は不可能。 そのため、職場の同僚M田さんをお願いしました。彼の奥様が秋田県の能代出身ということで有無も言わせず「あなたしかいない!」と仕事も休んでいただき、車2台で一路岡山空港へ。 メンバー達の到着時刻は11時20分。その足でFM岡山の生放送へ。 車に乗り込んだのは11時35分。生放送は12時から。牛嶋さんから「くれぐれも空港線でスピード違反でつかまらないように。時間が多少過ぎても僕がなんとかしますから」 と言われ、気持ちは焦りながらともかく急げ急げでFM岡山へ。

運良く予定より早くに到着。 「今クレドに着きました。これから11階へ上がります。」と電話したのが12時5分。すでに生放送は始まっており1曲目の「YES-NO」がかかっておりました。バタバタとスタジオへ。ふうーっ、一仕事終了。 「ベリベジ」での放送の様子は追って牛嶋さんから報告かな?

番組中は焦りと緊張から打ち合わせの様子がオンエアにのってしまったり、ニュースのBGMが流れたりと普段の落ち着いた牛嶋さんとは違った一面が。牛嶋さんの中学生時代の秘蔵テープも登場。 (なんとオフコースの「愛を止めないで」それが、結構ほんとに小田さんに似ていて・・。 ライブで演る?って話になって。)

オフコースの話の後はA.B.C.について。番組中倉敷のライブ会場からの中継もあって、COOKIE JARの仁科さん、平松さんも登場。会場がちょっと狭いのでドラムセットが置けないかもって話題にしかし、「COOKIE JARでしか聴けないほんとのアコースティックを聴かせますよ」と大間さん。 ライブの宣伝もしっかりやって、あっという間の1時間でした。


番組終了後はクレド岡山内で食事をし、ホテルへ。 しばしの休息の後15時30分に山陽放送へ。 オフコース時代を知る岩根宏行さんを訪ねて。現在は報道制作部で夕方の番組のプロデュ-サーをされている。 その番組で今回のライブを紹介してくださることになったので。 番組は「国司憲一郎の元気一番!」。久々の生放送に3人もちょっと緊張? ここでも3日間ライブの紹介を! 途中なんだか揚げたてコロッケをいただいたりして和気あいあいとしたムードでした。

やはりテレビの力は大きく、放送中から問い合わせをいただき、なかなかいい感触。聴けば司会の国司憲一郎さんもオフコースの大ファンだったとの事。 3人の現在の活動を全く知らなくって今回会えたことに感激されていた。 「MO:GLAへは是非」とのうれしい言葉に励まされ生放送終了。

FM岡山の牛嶋さんとは大間さん松尾さんと出身が秋田という縁。 岩根さんともオフコース時代からの縁。牛嶋さん国司さんも大のオフコースファン。 いろんな繋がりと人の温かさを感じながらスタジオを後にした。 「A.B.C.としては全く初めての土地なのにこんなに親切にしてもらって」と清水さんも 感激してくださった。


その晩、ウッシ-の夜の番組「VVはもるジョッキー」ではこれまたA.B.C.のファンという方 からのHOTテレフォン。今楽しみにしてることは?「A.B.C.西蔵ライブ」とのこと。 オフコース解散後の3人の活動を知ってもらえるいいきっかけとなったかな? ほんとにこの日はFM岡山『A.B.C.スペシャルDAY』でした。

11月16日(土)

ライブ1日目 いよいよライブ当日。 9時30分、楽器車と大間さんを乗せた私の車は岡山ICから岡山自動車道を利用し一路勝山へ。 山間の紅葉を見ながら約1時間30分。瀟洒な町並みの勝山町に到着。 到着と同時に今回ライブを手伝ってくれる友人のN美さんと妹が出迎えてくれる。 「よろしくお願いしまーす。」顔合わせが済んだら早速楽器を下ろす作業。


この二人女性とは思えないくらいの力持ち。 そのうち「遅れてすみませーん。」ともう一人の助っ人O崎くんが到着。 彼は大学時代コンサートスタッフのバイトもしており、今も友達とバンドをやっている。 そんな理由でまたまた職場の好青年を私はスカウトしたのであります。 (反論できなかったのかも。)

そうして、譜面台やスタンドを組み立てている間に残りのメンバーが到着。 辻社長とご挨拶の後、メンバーは控室へ。 この控室がすごい場所で、造り酒屋の辻本店の自宅。辻社長自らのオーディオルームである。土蔵がそのまま改装してあり、中にはすばらしいオーディオシステムが。 そしてCD、レコードが所狭しと並んでいた。圧巻。 辻社長が西蔵でジャズライブを行う際にアーティストが、又どうしても来たいと言うのが納得。 その部屋からは日本庭園が臨め、これからライブとは思えないそんな雰囲気でした。 高級旅館でくつろいでいるような・・・。


そうしている間に会場設営完了。 いつものレストランの椅子では足りないため椅子も追加。会場びっしりの椅子となりました。 どれくらいの方が来てくださるのか?もともと酒蔵を改造したレストランで1階は天井が高くいい音がしそうです。 2階は天井の太い梁がむき出しでこれがまたいい雰囲気。


その2階に西蔵さんが昼食を用意してくださった。 レストラン西蔵特製の牛丼。(牛丼というよりは和牛ステーキ丼が正しいのですが。) メンバーも手伝いの私達も同じ場所で一緒にいただいた。お味はバツグン。 N美さんも、O崎くんもM田さんもメンバーとこんなに近くで食事するなんてってびっくりでした。 いいの同席させてもらってほんとに?って。 メンバーはほんとに気さくな方ばかりで「手伝ってもらってありがとうね」と優しく声もかけてもらって。


その後サウンドチェックのためリハーサルまでの時間があり、メンバースタッフ共に勝山町を散策に。 勝山町は昭和60年に県下で初めて「町並み保存地区」に指定されたところです。


白壁の土蔵、高瀬舟の発着場跡、連子格子と石壁の商家、そして軒先にかかった勝山の シンボルとなっている「のれん」。 その色鮮やかさと趣深い様子が城下町らしさをかきたてています。 その町並みをゆっくりと歩いて。 武家屋敷館も訪ね、昔はこんな生活だったのかと歴史と文化を感じました。 「今までコンサートといえば、岡山、倉敷がほとんどで岡山にもこんな静かな落ち着いた 風情のある街があったなんて。まだまだ知らない素敵なところがあるんだろうなぁ。普段の 生活から離れてすごいゆったりとした時間の流れを感じる」と清水さん、松尾さん、大間さんも ひとときの心の贅沢を感じてくれたようでした。


さていよいよリハーサル。ゆったりとした気持ちで心地よく始まりました。 スタッフの私達もじっと見つめる中。丁寧に1曲ずつ。 「もうちょっとまろやかな」とか「うーん、ちょっとこもってる」「大間さんの音ちょうだい。」 いろんな指示が飛び交います。 PAの山崎さんはもうオフコース当時からメンバーとお付き合いをしていてメンバーも 「山ちゃん居てくれると安心する」と絶大な支持をされていました。 「生で聴くとこんななんだ。酒蔵っていい音でるなぁ。」と妹とも話しながらワクワクしながら 本番を待ちました。

しかし、本番直前で低音用のアンプがショート。大変なトラブルです。 急遽倉敷から代用のアンプを取り寄せることに。しかし、時間はありません。 開演まで1時間。時間はもう18時、開場の時間。 メンバーは控え室に戻り予定を変更して2部構成に。 1部はアコースティックバージョンをやや長めに。ドラムセットを交えてから2部のスタートに。 その間に休憩を入れアンプを取り替えるということに。 えーっ。大丈夫?って私は気が気ではありません。 開演時間を10分遅らせてのスタートとなりました。 しかし、メンバーはそんなそぶりも見せません。お客さんは既にいっぱいです。 120席用意した椅子は満席


Every Nightから始まりました。 私達スタッフは外でアンプの到着を待っていました。早く来て早く来てと祈りながら。 会場内は温かい雰囲気に包まれています。 大間さんの白いギャグを楽しみ、清水さんの大阪弁のMCにうなづき、松尾さんの照れくさ そうなしゃべりに微笑んで。オフコースの時はそんなことってなかったですから。 一番前のお客さんとメンバーとの距離は50センチ。もちろん一番遠い人でも数メートルです。


Here Comes The Sun演奏の頃アンプが到着。 ふーっと大きな息をしました。良かったこれで2部に入れると思いました。 オフコース時代にはありえなかったリクエストコーナーでもしっかり楽しませてくれました。 「うーん、それねぇ、高音で結構きっついんですよねぇ、松尾さんやりましょか。」と 清水さんが振ったり、「いやぁーそれはちょっと・・・。こっちの曲にします?」ってさりげなく 差し替えたり。一風変わったドラムレスのHey Judeをやってくれたりと。



今の活動の話も交えてオリジナルも演奏し、3人とサポートメンバーの城間さん、土屋さんの 紹介もあって。 ビートルズならなんでも弾ける城間さん。ドラムもギターもベースもとホントに器用な物静かな方です。 繊細でありながらパワフルなキーボードの土屋さん。 土屋さんのStrawbery Fields Forever、清水さんのシブイ声も素敵ですね。


そしてリズミカルなLady Madonnaに続いてOb-La-Di Ob-La-Da。 ABBEY ROADのB面のGolden Slunbers~The Endの大間さんの迫力あるドラムソロ、 ファンにはたまりませんでした。そして最後のThe Long And WindingRoad。 松尾さんのせつない声に涙が流れました。 会場が一体となってどうか時間よ止まってって感じでした。たくさんの方に来ていただいてほんとに嬉しく思い、会場提供していただいた辻社長と遠路遥々来てくださったメンバー、ライブ準備に携わってくれたスタッフに感謝の気持ちで胸が いっぱいになりました。

ライブ終了後、辻社長提案の打ち上げがありました。 ほんとに温かいお客さまとA.B.C.の人柄のあらわれたすばらしいライブだったとみんなで 話しました。「こんなに楽しいライブはなかなかないよ」とオーナーの辻社長ご夫妻も非常に 喜んでくださり、また来年も是非とおっしゃってくださいました。 年齢的にもメンバーと近いため、音楽談義はつきませんでした。 今度は是非最終日に時間を気にせず打ち上げやりましょうって話にもなりました。 津山での宿泊でしたが、ホテルに着いたのは午前2時30分を過ぎていました。 お疲れさまでした。


11月17日(日)

ライブ2日目。11時にホテルロビーに集合。私はまたマイカーでお迎え。 倉敷までは前日と変わってM田さんからF田くんにバトンタッチ。 F田くんも以前に職場が一緒で今回も早い時期からライブに来てくれる約束をしてくれて。 私のかわいい弟分かな?西蔵は都合つかないので倉敷へ来てくれるということで、 ちょっと時間早いけどメンバーを送ってくれないかな?とお願いしたところ、「喜んで」との返事。 またまたここでも好青年をGETであります。ホテルへは前日手伝ってくれた妹と友人のN美さんも子供を連れて見送りに来てくれ、ちいさな 二人の女の子に「がんばってー」と手を振られて津山を後にしました。

津山ICからは中国自動車道、岡山自動車道、山陽自動車道を経て倉敷へ。 倉敷駅から10分も走ればCOOKIE JARへは到着です。 到着すると見覚えのある顔が・・。そうです。FM岡山の牛嶋さんです。 昨日は仕事で西蔵に行けなかったのでって、日、月の公休をすべてA.B.C.に注いでくれた のです。「何でも言ってください。もぎりでもCD販売でも運転手でも何でもやりますから」と力強いお言葉。 このツアーになくてはならない人となりました。

楽器車から荷物を下ろして設営準備。しかし、前日とは勝手が 違う。ここでは開場が狭いのでドラムセットは下ろしません。西蔵は音響関係のアンプ、 スピーカー等が何もなかったため大変な量の機材でした。しかし、ここCOOKIE JARは ライブハウス。機器はほとんど揃っているため作業はとても簡単でした。 昼食をとってからサウンドチェック。そしてリハーサル。 ここではドラムレスのためほんとに純粋なアコースティックバージョンです。


前日との違いに興味津津です。やはりここでも1曲ずつ丁寧にリハーサルが行われます。 しかし、不思議なのはリクエストです。もちろんその時いきなりリクエストされるのですから、 練習をしている訳でなく。なのになぜ?西蔵でも練習していない曲が・・・。 (陰で努力しているの?でもなかなかみんな揃わないんだけど・・・)

17時過ぎリハーサル終了。 その日の宿泊は岡山。ホテルチェックインのため一度岡山へ。 普段なら40分もあれば倉敷岡山間は移動できるのですが、日曜日の夕方ということもあり渋滞。 1時間以上かかってホテルへ。 身支度を整え衣装に着替えていざ倉敷へ。もちろんドライバーは私と牛嶋さん。 到着するともうすでに店の前にはお客さんが・・・。どんなライブになるのか・・・。

予定どおり20時開演。狭い店内だかお客さんが入り、照明が落ちるとなんともムーディーな雰囲気に。 1曲目は西蔵と同じEvery Night。Something 、ForYouBlueと続きます。 ジョン レノンのJealous Guy、 Hold On or One After909の後いよいよリクエストコーナーへ。 もちろんドラムレスのため演奏できる曲は限られるはずなのですが・・・。


Michelleのリクエストに清水さん即、「松尾さんいきましょか。」 そして松尾さんのしっとりとしたせつない声が。(せつなさを歌わせたら№1ですね。) ノルウェーの森なんてリクエストにも即「OK!」と。 なんだったか難しい曲がありましたがマニアックでビートルズに詳しくない私は何々?って。 そしてなんとクラプトンのChange The Worldなんかも松尾さんやってしまって。 だんだんといい雰囲気に。

大間さんのドラムがないことに物足りなさを感じると思っていた私はまた違った大間さんを 発見しました。今回持って来ていたカホン。(必ず「我が家のカホン」、「カホンは寝て待て」の 白いギャグの登場する楽器ですが)この音色がすばらしい。深みのある音で。 パーカッションだけでこんなに演奏できるなんて・・・。 私の側に居たCOOKIE JARの仁科さんも目頭が熱くなって・・。 なんがか二人で大人気なくウルウルとして。 清水さんのImagineもいいんです。グッと熱くなって。 土屋さんをフューチャーしての松尾さんのShe’s Leaving Home、Yesterdayでまた涙して。 Elener Rigbyの城間さんのコーラス。高音が効いてて・・・。 牛嶋さんの番組で大間さんが「COOKIE JARでしかできないライブを」って言ってた事が思い だされました。あぁ、これだったんだぁって。 2階はロフトのようになっており、2階からは演奏者の手元がすごく近くに見下ろせて。 「昔のドームで言ったらアリーナ席ってとこかな?」と大間さんがおどけて言ったり。 ここでも生のA,B,C.をほんとに接近して楽しんでいただけたかなと。


アンコールでは土屋さんの若さあふれるリズミカルなLady Madonnaに続いてOb-La-Di Ob-La-Da。 倉敷も素敵な夜となりました。 片付けの後はなぜか「お好み焼き」に。 倉敷に着くまでの間大間さんは私の車の中でグルメマップを熟読しておられたらしく。 倉敷に着くや否やで牛嶋さんに店を手配をお願いしていたようです。 ともかく終わったらお好み焼きってことがずっと頭にあったようです。 牛嶋さんがよく知るオーナーのお店に。 ここはお好み焼きというよりはもんじゃ焼きのお店でしたが、夜12時前からおじゃまするんですから、お店を捜すのも難しい訳で・・・。

しかし、ここのオーナー私達をずっと待ってくださり、到着と同時に食べれるようにと既に 焼いて待っていてくださるといった気配りの人。 市内にも何店舗かを経営されているとのことでしたが、それがうなずけるサービスの良さでした。 店員の方も大歓迎で、自分の車からオフコースのCDを持って来てBGMに流してくれたりもして。 感激と空腹のためか次から次へともんじゃを平らげる平らげるメンバー。 松尾さんが結構たくさん食べられるのにびっくりでした。コーラと共に。 土屋さんはもちろん当然ですが・・・。(写真がなくてごめんなさい) その日もホテルへ戻ったのは2時半近く。さぁー明日は最終日だ。

11月18日(月)

ライブ最終日 いよいよ最終日。岡山市内のため朝はゆっくり。 楽器車の谷藤さん、PAの山崎さんは一足早くMO:GLAへ。あとのメンバーは順次。 清水さん、大間さんと近くのラーメン店で昼食。(ほんとに大間さんはラーメンが好きで・・・) 大間さんは少し早めの13時に開場へ。私はホテルとMO:GLAをピストン輸送。

今回のライブは牛嶋さんのゲスト出演ということで、その週末の金曜日には完全ドキュメントを 「ベリベジ」で放送。どんな番組になるのか・・・。 そのため牛嶋さんは会社の機材を持って会場に。マイク片手にずーっとしゃべっている。 「さーて、いよいよ始まります。A.B.C.山陽ツアー最終日MO:GLAであります。現在リハーサル前 のサウンドチェック中・・・」って具合で・・・。 そんな牛嶋さんの姿を見ながら、ほんとに仕事熱心ですべてに一生懸命な牛嶋さんに感動 しちゃいました。普段も自分の番組にはプロデューサーはいないので、自分で取材から構成、 編集、選曲をし、CDをかけるのも、CM入れるのも全て自分でやって。ほんとにすごい人です。 この人は。「なかなか休めないでしょ。」って言ったら「そうね、でも好きだから。自分の番組他人にやってもらうってできないんだよね。」って。 爽やかな風貌の裏にはやはり秘めたる闘志が・・。(プロレス好きらしい) でもそんなに自分の仕事に熱い人最近見たことなかったので、いい意味で感化されなくては と思いました。

14時次のメンバーを迎えにホテルへ。城間さんと土屋さんを。 途中大間さんから電話があり、ちょっとゆっくりでいいよとのこと。 早く用意した土屋さんとちょこっとお茶しました。 「ライブってなかなか大変ですね。」って言ったら土屋さん「特に初めての土地っていうのは自分たちのこと知られてないから、いかに知ってもらうかだし、それときっかけ。こんな岡山みたいな 形はほんとに珍しいし、こんな風にお世話してくれる人がいないと俺たち成り立たないから。 よくやってくれたと思うよ。自分でチケット売れって言われても10枚売るのも難しいから。チケット売るのがほんとに大変なのみんなよく解かってるから、感謝してるよ」って。 そう言ってもらってちょっとだけ安心しました。今回メンバーに来ていただくに当たっての経費を考えたら、果たして大丈夫かなってすごく心配でした。きっと採算はとれないと思いましたから。半ばメンバーに悪いな申し訳ないなって思いでいっぱいだったので、土屋さんのその言葉で救われたような気がしました。

14時30分松尾さん、城間さん、土屋さんを会場へ。 助手席に乗った土屋さんがあるCDをみつけ、「あー、これ松尾さんのでしょ。実は聴いたこと なかったんです。」って。Untitled 23Worksを聴きながらの移動に。 曲が変わる度、「このときはねぇ仁さんのスタジオで・・・・」「それは・・・」と説明してくださり、 あぁ、会場までが近過ぎると残念に思いました。 そして最後は清水さん。 ほんとに優しい方でいつも「大丈夫?無理してない?」と気を遣ってくださいました。 「今回ほんと大変やった。よくやってくれたでぇ。これが終わったら気張ってたもんが無くなって大変や。 社会復帰できるかなぁ。」って自分自身もそう思いました。 なんだか終わったらどうなるんだろうって。でもこれが最終。 3日間のしめくくりなので、A.B.C.を最後までサポートしなくちゃって。


16時過ぎサウンドチェックも終了し、リハーサルへ。今日は牛嶋さんのゲスト出演という違ったバージョンなので若干リハも雰囲気が違います。牛嶋さんもやや緊張ぎみ。ゲストでどうやら詩を読むらしい。 さっきから「がっかりさせないでくれ。がっかりさせないでくれ。」を何度も復唱している。 (ガンバレ!牛嶋俊明) 「いやぁーどうですかねぇ。」と何度もメンバーに確認しながら。 そして何曲かのリハーサルの後に昔聴いた聞き覚えのある曲が。 「やっぱり練習しておかないとね」って。??? いよいよ本番です。お客さんは少しずつ増えてきました。前日にMO:GLAのERIさんに聞いた際はもう少しかな?って感じで。 「電話予約はあっても実際には来なくてキャンセルってこと結構あるんですよ。最初に予約の数 言ってたら実際は少ないって寂しいので少なめに言ってたんです。でも予約のお客さんは全員来てくれましたよ。」って。


会場がだんだん埋まってきました。 開演間際に山陽放送の国司さんも駆けつけてくれました。 さて、岡山最終日MO:GLAのライブが始まりました。今回の岡山山陽ツアーのいきさつを丁寧に話してくださり、私には十分過ぎる程の言葉も いただきました。 前半のアコースティックバージョンはFor You Blueから始まりました。 終始にこやかで本当に岡山での最後のライブをメンバー全員で楽しんでいるようでした。 Two of Us、 Fool On The Hillと続きいよいよゲストコーナーです。 牛嶋さん、練習どおりうまく読めるかな?お客さんを前にやや緊張した牛嶋さんが登場。 情感こもった詩の朗読「がっかりさせないでくれ。がっかりさせないでくれ。がっかりさせ ないでほしい。」の後D'ont Let Me Downの演奏。 「やったぞーうっしー。」さすがアナウンサーなのだ。カッコよかったですよ。


その後は急遽もう一人のゲストの紹介。 山陽放送の国司憲一郎さん。 オフコースの大ファンだった彼の番組に金曜日生出演させてもらったので、その時「MO:GLAに 行きます」って言ってくれて、今日ホントにお土産もって来てくれてって。 (国司さんほんとに嬉しそうでした。)


松尾さん、土屋さんのShe’s Leaving Home、Yesterday、リクエストコーナーと続きました。 岡山のお客さんはどの会場もほんとにメンバーを温かく迎えてくださいました。 アットホームで温かい優しい気持ちになれるライブ。そのとおりであったと思います。 この日は岡山でも木枯らしの吹く寒い日でしたが、会場内はほんとに居心地のよい空間でした。 リクエストコーナーではオリジナルで岡山3会場では初めて「恋の予感」を松尾さんが歌ってくれ ました。「季節限定で12月に入らないと歌わないんですが」と言いながら・・・。 私はこの曲がオリジナルの中でも一番好きです。 その後もリクエストは続きます。


私は控室にいる牛嶋さんに会いに。「朗読良かったですよ」と感想言いに。 そしたら、牛嶋さんが「僕本番前にみんなでさぁいくぞってかけ声かけてるところにいたんだ。 手を重ねてさ。がんばろう。まりちゃんのためにもって言っててさ。良かったね。A.B.C.にホント 来てもらえて。」って。なんだかまた胸がいっぱいになって今回のライブは泣けてばっかりで。 Lady Madonnaに続いてOb-La-Di Ob-La-Daの後のGolden Slunbers~The Endの大間さんの ドラムソロでもライブをすることが決まってから今までのいろんなことが思い出されて止めど無く 嬉しいやら寂しいやら気持ちが交錯して・・・。

アンコールのたくさんの拍手の中メンバーが再登場。 Good Rockin' Tonightの演奏の後ゲストの牛嶋さんの登場。 清水さんが「金曜日のFM岡山の番組中、中学生時代の牛嶋くんが歌ったテープをオンエア してその声があまりに小田さんに似ていたので、今日が最初で最後とは思いますが、やってみます。」と。牛嶋さんも「僕がというよりみんなで歌いましょう」って。 そうですあの懐かしの「眠れぬ夜」をフルコーラスで。 みんなが声をそろえひとつになった感じでした。約14年ぶりってことでした。 やらないと忘れてしまうようです。松尾さんが「うーん。かろうじてこの曲は覚えてたかな。」って。


そしてほんとに最後はビートルズの名曲The Long And WindingRoad。感無量です。 ライブ終了後涙を拭いて私はCDを販売していました。 帰られるお客さんからたくさんの「良かった、ありがとう」の言葉をもらって。 「また来てくれますよね。予想をはるかに越えてすばらしかった。」と皆さんにほんとうにありがとう の気持ちでいっぱいでした。 これまでいろんな人の力を借りてやってきて、こんなにもたくさんの方に感動してもらえて、 いろいろと大変でしたがやって良かったと思いました。 十分なことはできなかったかもしれませんが、やり終えたって充実感でいっぱいです。 MO:GLAでもオーナー主催の打ち上げがありました。 メンバー、MO:GLAのスタッフの方、牛嶋さん、国司さん他。 みんなそれぞれに温かい気持ちになれたとおっしゃっていました。 ほんとに今回の3会場は曲はもちろんですが、メンバーの今の気持ちを届けたライブであったと 思います。 本当に好きな音楽を・・・。みんな口々に『また来年も。』これを合言葉に!


11月19日(火)

10時ホテルフロントに集合。この日は大阪へと向かいます。 もう既に大阪からは大谷一途くんという現地マネージャーがお迎えに。 いよいよバトンタッチです。 「大変だったけどいい経験になりました。ありがとうございました。」 「大阪BIG CATの成功お祈りしてます」って。 メンバーと固い握手をして、また来年 岡山で!素人ゆえに気の利いたこともできず、メンバーにも迷惑かけながらもやってきたこの数日間。 自分なりには精一杯やったつもりです。 今回のライブをするにあたって本当にたくさんの方に知り合い、お世話になりました。 今回のことは私の一生のうちでも思い出深いものとなりました。 人の縁って不思議なものです。人が人を呼んで。 ほんとうに『人の縁』ってことをすごく感じるツアーでした。 この縁を次に繋げていきたいと思います。