このページは、2003年のNHK大河ドラマ『武蔵MUSASHI』について、”大原町の宮本武蔵”剣持栄司氏の解説する”剣持の目”のページです。

2003年12月13日更新


我こそ、宮本武蔵なりぃ〜
肉体を変え、約400年ぶりに見参!

【剣持むさきち からのお知らせ】
観光寸劇 決闘巌流島」 大人気公演中!!武蔵の里大原町では、イベント広場に特設ステージを 設けて、お笑いあり、迫真の殺陣あり、武蔵が勝つと思えば小次郎が勝ったり・・・・。なにしろ大爆笑寸劇を公演しています。皆様是非、武蔵に来てくださーい。公演時間は、
午前の部 9:30  10:30  11:30
午後の部 1:00  2:00  3:00  4:00 の1日7回です。
※雨天時は公演場所を変更する場合がありますので、武蔵の里五輪坊へ確認してください。
電話 0868−78−4600
毎週金曜日、NHK岡山放送局きびきびワイド505 大河ドラマ武藏を10倍楽しむ」に出演していまーす。
コーナーでは武藏に関する質問を始め、
武藏の時代などのさまざまな質問をお待ちしております。拙者 宮本むさきちが直接お答えしますのでどんどん おたよりください。
宛先はこちら
〒700ー8621 NHK岡山放送局きびきびワイド505 大河ドラマ 武藏を10倍楽しむ係り
FAX 086−235−3988 e−mail 505@okayama.nhk.or.jp
お待ちしてまーす。

DJ USHIJIMA'S PAGE / 時代劇TOP / 牛嶋解説


第 1回 俺は強い!  1月 5日放送 第26回 柳生の誘い  6月29日放送
第 2回 お前を守る!  1月12日放送 第27回 再会!武蔵とお通  7月 6日放送
第 3回 弱さを知れ!  1月19日放送 第28回 つかのまの愛  7月13日放送
第 4回 倒してみせる!  1月26日放送 第29回 小次郎動く! 7月20日放送
第 5回 一から出直せ!  2月2日放送 第30回 石舟斎の遺訓  7月27日放送
第 6回 決闘!般若坂  2月 9日放送 第31回 お通、いずこに  8月 3日放送
第 7回 秘剣!燕返し 2月16日放送 第32回 武蔵の決意 8月10日放送
第 8回 いざ!柳生の剣 2月23日放送 第33回 父との再会 8月17日放送
第 9回 おのれを知れ! 3月2日放送 第34回 対決!夢想流 8月24日放送
第10回 宮本武蔵、参上! 3月9日放送 第35回 武蔵、小倉へ! 8月31日放送
第11回 修羅の道へ! 3月16日放送 第36回 武蔵と小次郎 9月 7日放送
第12回 俺は死なない! 3月23日放送 第37回 巌流島への道 9月14日放送
第13回 一乗寺の決闘! 3月30日放送 第38回 決闘!巌流島 9月21日放送
第14回 美は美なり! 4月6日放送 第39回 武蔵帰還 9月28日放送
第15回 響け!笛の音 4月13日放送 第40回 信じる心 10月 5日放送
第16回 伊達の刺客! 4月20日放送 第41回 又八、危うし! 10月12日放送
第17回 おのれの道! 4月27日放送 第42回 武蔵と幸村 10月19日放送
第18回 女心、揺れる! 5月4日放送 第43回 武蔵村の危機 10月26日放送
第19回 風雲の江戸! 5月11日放送 第44回 お杉逝く! 11月 2日放送
第20回 家康暗殺 5月18日放送 第45回 冬の陣開戦! 11月 9日放送
第21回 必殺の鎖鎌! 5月25日放送 第46回 宿敵!柳生宗矩 11月16日放送
第22回 対決!宍戸梅軒 6月1日放送 第47回 涙の別離 11月23日放送
第23回 夫の仇(かたき)! 6月8日放送 第48回 柳生を倒せ! 11月30日放送
第24回 蘇る!戦いの日々 6月15日放送 第49回 武蔵よ永遠に! 12月 7日放送
第25回 お通の涙 6月22日放送


第49回(最終回) 「武蔵よ永遠に!」(12月 7日放送)

大河ドラマ武蔵もついに最終回を迎えてしまった。始まりがあれば、必ず終わりがあるものだけれど、本当に寂しくなる。ドラマの良し悪しは別として、心は寂しさでいっぱいだ。最終回、途中から回想シーンが出てきた。えっえっえーーーと思ったけれど、ドラマの回想を見ながら、むさきち自身とオーバーラップしてしまった。宮本武蔵を演じ創めた頃からの事が走馬灯のように思い出された。思えば、7年間、大原町で宮本武蔵を演じ、ただひたすらがむしゃらに突っ走った。大河ドラマ武蔵の終了とともに、自分の中でも何かが終わったような気がした。本当に仕事が楽しかった。宮本武蔵を演じることが楽しくて仕方なかった。お客様の笑顔見るのが心の支えになった。「また来たよ〜」って声掛けてくれる方々から元気をもらった。新之助さんにも会った。米倉さんにも会った。いろいろなお客様に出会った。このページの掲示板でもいろいろな方と知り合えた。オレにとっても宮本武蔵は大きな存在だった。人生でほんといい経験をしたわ。オレは子供の頃、時代劇役者になるのが夢でした。少しだけ夢は叶いました。でもずーっとこの夢は持っていたいと思います。 前置きが長くなりましたが、最終回見た剣持の目はこんな感想となりました。

@オープニングテロップ
これ見た瞬間、ちょっと嫌な予感したんだよなぁ。もしかして、後半は回想シーンになるんじゃないかって。 予感的中だった。唖然としたけれど、前述のようにオレとしては違う意味で感傷的だった。

A宗矩 VS 武蔵
やっぱりかって感じだった。正直、予測していたから何も思わなかった。殺陣および決闘シーンは一貫して 迫力に欠けた。

Bすべてがいきなりかぃ!
お通はなんだか知らない間に亡くなってるし、武蔵は年老いてるし・・・はぁーっ。とても五輪書を書く武蔵には見えなかった。 あとは、回想シーンだったので、特に解説はないね。このドラマには賛否両論あるだろうけれど、原作の最後が皮肉にもこのドラマにふさわしいものとなったなぁと感じたのはオレだけだろうか。 武蔵が生きている間は、なお快しとしない人々が、その折の行動を批判して、すぐこういった。『あの折は、帰りの逃げ途も怖いし、武蔵にせよ、だいぶ狼狽しておったさ。何となれば、巌流に止刀を刺すのを忘れて行ったのを見てもわかるではないか』ーと。波騒は世の常である。波にまかせて、泳ぎ上手に、雑魚は歌い雑魚は踊る。けれど、誰か知ろう、百尺下の水の心を。水のふかさを。

むさきちの解説を最後まで読んでくだった方々に心からお礼申しあげます。そして、むさきちが一番好きな宮本武蔵の【独行道】をここに書き記して剣持の目を閉じたいと思います。

一、世々の道にそむく事なし
一、身にたのしみをたくまず
一、よろずに依怙の心なし
一、身をあさく思ひ世をふかく思ふ
一、一生の間よくしん思はず
一、我事において後悔をせず
一、善悪に他をねたむ心なし
一、いづれの道にもわかれをかなしまず
一、自他共にうらみかこつ心なし
一、恋慕の道思ひよるこころなし
一、物事にすき好む事なし
一、私宅においてのぞむ心なし
一、身ひとつに美食をこのまず
一、末々代物なる古き道具所持せず
一、わが身にいたり物いみする事なし
一、兵具は各別よの道具たしなまず
一、道においては死をいとはず思ふ
一、老身に財宝所領もちゆる心なし
一、仏心は尊し仏心をたのまず
一、身を捨てても名利はすてず
一、常に兵法の道をはなれず

平成15年12月12日
剣持 むさきち
一、

第48回 「柳生を倒せ!」(11月30日放送)

さて、いよいよ来週は最終回か。昨年の今ごろは、大河ドラマに胸を膨らませ!?期待していた自分がいた。これから押し寄せてくると思われる観光客に期待を膨らませていたものだ。たしかに観光客は、たくさん来られた。それはすっごい喜ぶべきことだった。だがしかし、大河ドラマ武蔵がこんなに期待はずれになろうとは夢にも思ってなかった。残念で悲しい。総括的な感想は、次回最終回を見終えてからしっかり書きたいと思っている。

さて、今話だけれど、正直テレビ画面でただ流れているだけだった。何も感じなかった。ってこれじゃあダメなんだけど・・・毎回、見所、ポイント探すのを苦労するわ。少々感じた感想はこんな感じです。

お通・・・「タケゾウの帰りを待ってます」うーん、この違和感は何?ここは、もう一乗寺の前の原作ぐらい武蔵を慕う描写してもよかったんじゃないのかな?「武蔵様が死んだ場合はお通も生きていません」そして、剣に生きる者が剣に死する事をお通に理解してもらい、それでも武蔵が死ねばお通も後を追う・・・ぐらいの緊張した描写ができなかったのかな。やっぱり中途半端だぜ。なにもかも。そんな奥があるのかも知れないが、読み取ることは到底できなかった。

そして最終回の前話は、淡々とストーリーだけが流れていった。思えば、役所武蔵では、原作どおり美作を追われた浪人たちとのエピソードがあったり、いろいろと最終回に向けて視聴者の心を惹きつけ、期待していった。次回最終回でどのように締めくくるのかひとまずは楽しみにしておくとしよう。

第47回 「涙の別離」(11月23日放送)

今回は、又八の死というたいへん悲しい結末を迎えてしまった。剣持の目も、又八を中心に書いていこう。大河ドラマがはじまってから、ずーっと主役の武蔵より目立って!?いた又八。というか又八が主役だったんじゃないのか?と思わせるぐらいだった。その又八も、ついに亜矢によって殺害されてしまうという結末。ドラマの内容はともかく、このシーンは、久々に感情移入してしまった。思わず涙が出てしまった。しかし、その後の武蔵の号泣するシーンで台無しになってしまったけれど・・・

さて、又八の死が必要なシーンだったのか!たしかに、武蔵が柳生宗矩への憎悪を募らせるという点では 必要なシーンだったのかもしれないけれど。がしかし、このドラマのテーマからも外れるんじやないのか。ここ何回か、悲しくて切ない、残酷ともいえるシーンが描かれている。このようなシーンが描けるのならば、何故、一乗寺のシーンなどを重厚に描けなかったのか?ピントがずれてるんだよね。すべてにおいて。主人公は誰だってもう当初から言っているけれど、いよいよ、武蔵の生涯を描くドラマとはかけ離れてしまった。

そして、最後まで気に入らないのが、武蔵とお通の関係。沢庵、武蔵、お通の三人で話をしている中、 沢庵が「ムサシ」と呼んでいるが、お通は「タケゾウ」と。結局そのあたりからしても、今まですべてを曖昧に描いてきた最大の失敗だろう。もう何回も何回も書いてきた。最近、大河ドラマを見るたび虚しさが心を突いてくる。残念だ。

吉川英治さんが、どのような思いを込め、悩み、苦しみ登場人物を創ったのか、わかるか!こんな描かれ方をするのであれば、原作の名を使うんじゃない!これは、この大河に登場したすべての登場人物に言えることだけれど。宮本武蔵のファンとして、生誕の地で武蔵を演じる者として、非常に悲しい。だから敢えて、むさきちの寸劇は原作に忠実にしている。「小次郎っ。 負けたりっ!」とね。台詞だけだけれど・・・

さて、大河武蔵も残すところあと2回。ドラマの良し悪しは別として、最後まで武蔵の心を引き継いで、力いっぱい武蔵の里で、むさきちは頑張ります!

第46回 「宿敵! 柳生宗矩」(11月16日放送)

今回の大河はいったいどこに見所を見出せばいいのか。ほんっとわからない。テーマも何も、すべてわからない。大河ドラマの放映を待ちつづけていた、去年が懐かしい。まさか、一年後に、こんな事を書いていようとは夢にも思わなかった。まぁでも、現地での剣持むさきちは相変わらずパワフルに小次郎と戦ってるで!オレたちはCG無し、一回一回が真剣勝負でフルコンタクト!殺陣というより実戦だよなぁ。わっはっは。では今回感想いきましょう!

@武蔵 VS 兵庫助
おいおいおい!お通、おまえ邪魔すんなよぉぉぉってな感じ!ちょっと殺陣がかっこ良かったから、オォッて思ったのに。まぁでも予測はついてたけれど。またまた無駄なシーンだったなぁ。こんなシーン作る余裕があるならば、前半にもっと力、入れてほしかった。史実ではこんなエピソードがありますな。武蔵と柳生兵庫助は尾張城下で偶然すれ違ったと言われておる。一説には酒を酌み交わしたという話も残されているくらい。もう兵庫助の登場も無さそうな展開だけれど、もっと深みのある演出がほしかったと思う。

A武蔵 VS 宗矩
ここは単純に見ごたえはあったし、緊迫感も現れていたように思ったが。ただ、宗矩との決闘の理由とか、軽すぎるんだよ。村が襲われた理由を聞きたい、命を掛けて聞きたいといわれても感情移入はできねぇよ。単純にちょっと剣さばきが早かったなぁーとボヤーッと見ると楽しく見えるけれどね。

Bお通と武蔵の関係
やっぱり違和感がある。関係をすっきりさせようよ!夫婦なら夫婦でいいじゃないか!そのあたりが曖昧で、ムカムカくる。鎌田さん、恋愛ドラマは得意でしょ!

【次回展望】
なんだか大きな転機がきそうだなぁ。最後に武蔵が号泣していたけれど、お通が死ぬのかな?どうなんだろう。さて、あまり期待せず、楽しみにしておくとしよう。

第45回 「冬の陣開戦!」(11月 9日放送)

大河ドラマ武蔵もだんだん最終章に近づいてきた。期待とは裏腹に、物語はどんどん武蔵から遠ざかっていく。大阪冬の陣ということは、1614年だな。巌流島の決闘が1612年だから、決闘以後2年か。あいかわらず、時の流れや武蔵たちの年齢などがよくわからない。季節感もないし・・・。それでは今回の剣持の目はこんな感じの感想です。

@武蔵の台詞
細川忠興に大坂に来た理由など尋ねられ、答える武蔵だが、相変わらず変な台詞回しだなぁ。なんであれほど力を入れる必要があるのか、そして何故、今にも泣きそうになるんだ?演出の意図がぜんっぜんわからない。村の仲間を殺された怒りはよくわかる。けれど、あの場面で、あの演出だと感情移入どころか逆に冷めてしまった。はーっまたまた、ため息だ。

A吉岡清十郎
久々の登場の清十郎だけれど、なんのための出演?清十郎は、吉岡対武蔵の戦いをすごい死闘であったように武蔵と話していたが、この大河ドラマでそんなにすごい戦いだったか?確かに吉岡一門との戦いは武蔵を描く上で非常に重要な戦いなのだ。だがしかし、この大河の描写では、そんなにたいした描写はしてなかったぜよ。やはり、吉岡との戦いをもっと重く描いてほしかった・・・と。なにもかも中途半端だ。演じる役者さんが可愛そうだ。悔しい。惜しい。そんな言葉ばかりが出てくる・・・・・・・

Bだからどうなんだ
大坂の陣、歴史上すごい事だよ。でも武蔵を描く上でそんなに必要じゃないだろ!秀頼がどーの、淀殿がどーした家康の登場もいらん!関係ないだろ!武蔵を描いてくれよ。武蔵を。どーせならもっともっとフィクションしたらいい!とはいっても、もうクランクアップしているよな。もう柳生宗矩との決闘だけ、期待しておくとしよう。学芸会の殺陣にならない事も祈っておこう。

第44回「お杉逝く!」(11月 2日放送)

さて、前回、中之進を斬った直後に現れた柳生兵庫助。武蔵に「すぐにこの地を離れろ」と。村に戻り、村人たちを説得する武蔵・お通・又八・・・ともすれば、原作と比較してしまう悪い癖があるけれど、どうしても原作の法典ケ原の話とダブッてしまう。今回までに徹底した原作無視の賜物だね!その辺りの感想を述べましょう。

@殺陣が・・・
亜矢の一味に村人たちが襲撃され、怒り心頭の武蔵。一味をあっさりバッタバッタ斬っていく。カメラワークも今までにないぐらい、かっこ良く、久々に迫力ある映像を撮影していたと思う。ここまでは良かったんだ。ここまでは。この後の亜矢との一騎打ちで、それまでの殺陣のかっこ良さを台無しにしてしまった。剣豪・剣聖、佐々木小次郎を倒した宮本武蔵には、到底見えなかった。殺陣は、手数が決まっているのは皆様ご存知のことだろう。だが、それを「いかに本気に見せるか」がプロの役者であろう!むさきちは、時代劇にとって、殺陣は命と考えている。しかも剣で生きた武蔵を描くのであれば、最重要だろう。役者といっても人間だから、一朝一夕に殺陣が上手くならないのはわかる。だけど、皆研究してるのかなぁ。もしかして、殺陣師の林さんに、まかせっきりじゃないのか?とさえ思えてきた。往年の大スターたちの殺陣を見て、もっともっと研究すべきだと思う。「素人が!たかが役場の職員が何を言う!」と言われ、製作サイドの方々には大変失礼だと思うけど、心底、宮本武蔵を愛す人間として、この辺りは言わせていただきたい最重要課題だ! 剣ひとすじに生きた武蔵が見たかった・・・・・・。

A三之助
亜矢一味の襲撃によって三之助までもが命を落としてしまっていた。これで、三之助が伊織になる話は無くなった。という事は、伊織は???出てこないんだろな。たぶん。ここでも原作及び史実無視か!ひょっとしたら、今後伊織なる人物が出現するかもしれんが・・・。それも有り得ないし。しかし、三之助を殺してしまう意図はわからん!

B武蔵とお通
この二人の関係は微妙だなぁ。なんなんだろいったい。この関係も今までの曖昧で中途半端な描写の産物だろう。しかし、今回は原作との比較に終始して申し訳ないけれど、大坂の又八の家での会話、柳生宗矩との対決姿勢を強めていく武蔵に対し、お通「宗矩との対決は命をかけなければならない」武蔵「命より大事な村を壊された。たとえ命を失ってもよい」お通「武蔵が命を落とせば、私も後を追う」このシチュエーションって、原作の中の一乗寺の決闘の前に、武蔵とお通の会話そっくりだった。こんな会話、微妙な関係の中でされても、少しも感情移入などできない。

C最後まで又八を守ったお杉
本位田の自宅が見たいとダダをこね、結果的に又八の命を守ったお杉。それはいいとして、この大河のお杉ほど温厚なお杉を描写したのは、映像・漫画・小説などすべて見てもこの大河がはじめてだろう!今回の脚本により、お杉というキャラクターと中村玉緒という大女優、二人とも殺してしまった。たいへん残念であった。我が子に甘く、そして執拗に武蔵・お通をつけ狙い、もう画面に出てくるだけで嫌気が差し、怒り・・・きっと玉緒さんなら演じきれたはず。逆に玉緒さんの普段のイメージがあるから敢えてしなかったのか!それは製作の方々にしかわからないことだけれど、ドラマの全体を通して感情移入ができる描写は少ない!

第43回 「武蔵村の危機」(10月26日放送)

真田幸村を逃し、美作に戻ってきた武蔵。舞台が美作であるということは、武蔵の里大原町にとってはありがたい事である。しかし、できればもっと初期の段階、いわゆる原作でいえば千年杉あたりの話でもっと深みを持たせてほしかった。さて今回はこんな感想です。

@結局名前は二つ
このドラマの登場人物の設定の曖昧さを象徴するように、ムサシとタケゾウと二つ名前が最後まで使用されるのだろう。度々、このページで書いてきたけれど、ほんっまに悲しい事だ。大河ドラマの題も、武蔵MUSASHIだったはず。わざわざローマ字でムサシと読ませるよう書いているのに、いつまでもタケゾウの名が出てくる。たしか、今回の大河ドラマは全世界にも放送があるんじゃなかったっけ。はたして外国人がこのドラマを見て、宮本武蔵の名を強烈に印象できるのだろうか?外国人がこのドラマを見て、この大河武蔵が吉川英治さんが書いた武蔵だと思うんだろうな。なんだかムショウに寂しくなってしまった。ただ、キャストはほんとにいいと思うんだ。脚本の問題だ。

A思うこと
ここ何話か見ていて思うんだけれど、キリシタンがどうとか柳生がどうとか、宮本武蔵が剣豪・剣聖になっていく過程でどれほど重要な関わりがあるというのだ。そのあたりも、もっと武蔵を中心として物語が展開し、深みのある内容であれば、違っていたのだろうか?史実や原作を忠実に再現すればいいというのではない。しかし、主人公がぼやけたドラマほどつまらないものはない。

B二刀流
宮本武蔵と聞けば、二刀流を思い出さない人はいないというぐらい武蔵と二刀流は切っても切れないものだと思うんだよな。これは全世界共通なものだと思っている。しかし、大河の武蔵は、二刀流開眼するんだろうか?この武蔵は五輪書を書けるのか?たしか五輪書って英訳や独訳されてるはず。もう一度書くけれど、このドラマ見たら、誤解するぜ!

【次回展望】
大河武蔵もどんどん最終回が近づいてきた。クランクアップもしたようだ。今後、むさきちが書いてきたことをすべて払拭されるような展開になるよう期待しよう。「終わり良ければすべて良し」となることを期待したい。

第42回 「武蔵と幸村」(10月19日放送)

先週、崖から飛び降りた武蔵であったが、予告で既に無事な姿を出してしたので、妙に゛何も思わず始まった。さて、今回も感想を述べていくとしよう。

@怪我って?
オイ! 命を掛けて飛び降りた割にはたいした怪我しないんだなぁ。もっと重傷なのか と思ったけれど、足に少々包帯を巻いていただけ。幸村のところで療養しなくちゃならないほどの怪我には見えなかった。それと、この大河は一貫して季節感、年齢、時の流れが全然掴めない。大阪の陣の前なのはわかるけれど、いったい何時ごろなのか、そして今武蔵は何歳?わからんなぁ。武蔵はどのくらいの期間、幸村のところで療養したんだろうか?不可解なり。

A朱実・ルシア・お通
又八の元を去った朱実だけれど、子が腹に居るらしい。まぁ、又八との間に子が生まれるのは原作どおりだけれど、一人で旅してて、向かっている先が美濃の国らしい。こりゃ、びっくり!!何故?なんのため?まったく説明も無しに、急に出てきて、美濃に向かっているといってもなぁ。そしてルシアも急に登場。まぁ今後の布石だろけど。そういえば、原作では、伊織とお通は姉弟の設定だったけど、大河ではそんなそぶりは無いな。沢庵和尚が、伊織の持っている巾着を見て、お通と姉弟の関係を匂わせたり・・・原作には、もっともっと後を期待させるドラマがあるぜ!残念ながら原作を超えた描写は未だない!

Bすごいね!
こんな平和な暮らしをする武蔵は、今までにないだろう。もちろん史実でも。宮本武蔵の根底を覆すことに成功だね!まったく新しい武蔵像の完成だね!むさきちは、もっとストイックで、剣の道一筋に朝鍛夕練(ちょうたんせきれん)した人だと思ってた。こんなに平和を望む人だとは知らなかった。ほんっと、武蔵は平和が好きなんだね!こりゃもう吉川英治先生も、さぞや感謝してるぜ!武蔵とお通を結びつかせてくれて、平和に暮らさせてくれてありがとうってな!そして、お杉婆も終始といっていいほど穏やかだしね。武蔵・お通と仲良く暮らしてるしね。またお甲さんまで村で暮らし、お杉婆に諭されたり・・・しかし、お通はお甲の事、助けてくれた恩人としか思ってないようだなぁ。あっそうか!お通は知らないのだったな。お甲と又八がいい仲だった事を。そっかそっか。納得。わはははは

C今朝のワイドショーで
ドラマの本編には直接関係ないけれど、新之助さん、舞台で宮本武蔵するらしい。父、團十郎が沢庵役らしいな。原作は吉川英治で。これ、是非見たい!でも11月2日から11月26日までらしい。東京だしなぁ。行く時間も金もないや。チラッとポスター映ってたけれど、この舞台の小次郎は右肩に物干竿を背負ってた。やはり違和感が無いのは右。些細な事なんだけれど、時代劇ファンってそんな所見てる人もいると思う。時代劇は王道で、定番でいいんじゃないか!わざわざ視聴者の意識を覆すのになんのメリットがあるというのだ!特に武蔵なんかは!いい意味で期待を裏切ってくれるのは嬉しいがね!今回の大河武蔵は、最後の悪代官退治の無い桃太郎侍みたいだ!ひょっとして、市川新之助さん自身も、今回の大河は物足りないって思ってたりして。だから舞台で武蔵やるんじゃないか?など推察したりしてます。そう考えると、よけい見たくなってきた。見たい!見たい!見たいぞぉー!だってむさきちは基本的に新之助武蔵のファンだから。だからよけい、今回の脚本が嫌なのさっ!

【次回展望】
武蔵は美作に帰ってくる。しかし、中之進ってやつ、不穏な動きしとるなぁ。ヤツは悪役なのはわかるが、いったい何者?今後武蔵村にどんな災いをもたらすんだろう。現在の興味はそんなところだ。

第41回 「又八、危うし!」(10月12日放送)

さて、ほんっとに誰が主人公だかわからなくなってきたぞ。この大河武蔵ってまだ原作・吉川英治でいいのかなぁ?疑問は深まるばかりだ。もう、登場人物のみ吉川英治としたほうがいいんじゃないの?ちょっと皮肉すぎるか・・・今回はこんな感想です。

@名前に関してのこだわり
この、大河武蔵は一貫して名前にこだわりが無さすぎる。タケゾウ・ムサシは今まで再三書いてきたけれど、三之助はいつ伊織になるんだろうか?どういう意図なのか?もうよくわからん。 なんだか、今回、見所というか、感想が実際無いんだよね。正直。このページを読んでいる方々はどうなのかなぁ。むさきちは、大河に妙な寂しさが増すばかりなのです。だってそうでしょう。宮本武蔵が大河ドラマに決定して、どれほど楽しみにしていたか!しかも原作は吉川英治さんという事だし。最初、市川新之助さんの武蔵姿を見たとき、思わず鳥肌立っちまった。それぐらい期待してたんだ。それが今、主役は誰だかわかんないし、原作無視は甚だしいし。そして、今の開墾の話だって原作の法典ケ原の代替みたいな感じでしょ。剣豪 宮本武蔵を描いていないよ。大河ドラマも残すところも少ない。最終的にどんな結末になるんだろう。でも「終わり良ければすべて良し」という言葉もあるように、残りの話に期待していきたい。何度も書くけれども、今のキャストと技術で原作に近い話だったら、どんなに面白かっただろう。残念だ。

第40回 「信じる心」(10月 5日放送)

巌流島の決闘が終わり、ますます大河・武蔵は主人公がぼやけてきたような気がしてきた。剣豪・剣聖 宮本武蔵の生涯を描くのではないのか!なんなんだいったい。しかも、柳生兵庫まで悪役みたいになっているし。クライマックスは柳生との一戦になるのかなぁ。そんなのってアリかよ!やっぱり武蔵の最大のクライマックスは巌流島でしょう!武蔵ファンとして、今回はちょっと酷評したい。

@何を期待すればいいのか
今後、武蔵に何を期待して見ていけばいいのかわからない。武蔵に感情移入も難しい。いまだタケゾウと武蔵と二つ名前があるし。やはり、原作をしっかり踏まえていないからに他ならないと思う。もっと武蔵を中心にして書いてほしい。そりゃそうと、大河武蔵の目標はなんだろう?当初は、「強くなる」ことだったんだけれど。今回で池田輝政が武蔵に「名に負けぬ武士になった」ような事言っていたけれど、はたしてそうなのか?視聴者はほんとにそう思っているのか?どのあたりの事を指して言っているんだ?巌流島で小次郎を倒し、名前が轟くようになったからか?だが、剣豪 宮本武蔵にはほど遠いんじゃないか!そう思うのは むさきち だけだろうか。

A武蔵とお通
前回も書いたけど、やっぱり微妙な関係だなぁ。しかも、同じ部屋で寝てるんだぁ。こりゃあほんとに子供ができても不思議じゃないなぁ。NHKの大河のページを見ると、ちょっと驚くような事があるって書いてあるけれ ど、まさか子供できるんじゃないだろなぁ。そこまで史実の覆しはないよな!たのむぜ!と言っても、無敗の武蔵を三敗させた大河ドラマだから・・・

Bもう題名変更か?
大河ドラマ 武蔵 は次話から 柳生一族の陰謀にしてはどう?ちょっと皮肉すぎ?あっ待て待て、柳生宗矩の陰謀のほうがしっくりするか!

C又八のおかげで
最後、すこしドキドキした。ああいった描写がどんどんほしい。ただ、又八とか脇役に対してでなく、武蔵に対して!でも来週に繋げるには良かった演出だと思った。

第39回 「武蔵帰還」(9月28日放送)

さて、原作では巌流島の決闘で完結するけれど、大河ドラマは巌流島以降もあるということで、いわばこれからの回が、いよいよ鎌田オリジナルストーリーとなる訳だから、思う存分描いてほしい。鎌田さんの腕の見せどころでしょう。「巌流島以降のほうが、良かった」となってほしいものだ。

@お通の待つ美作へ
巌流島から生還した武蔵は、お通のいる故郷、美作へ帰ることになったけれど、またまた武蔵は歩くシーン。ひたすら武蔵は歩くねぇ。しかも途中で小次郎を倒した木刀をお地蔵さんのところへ置くのは以外だった。このシーンも無駄といえば、無駄なのでは。まぁそんな細かいところに、こだわらなくても良いのだけれど。武蔵の里、大原町としては、大河の中で再び美作の地が登場するのは、嬉しいかぎり。しかし、これでまた、観光客の方々から、「武蔵・お通が耕した畑はどこですか?」って聞かれるだろうなぁ。せめてあのシーンを大原でロケしてくれたら、武蔵とお通が耕した畑です。と胸張っていえるのに!!こうなったら、むさきちが歴史を作ることにしよう。この畑がむさきちが耕した畑ですっ!!という場所を作るとしよう!!皆さん、むさきちの元へ集まれー!!一緒に自給自足の生活しましょう!なーんてね。

A原作では法典ケ原
田畑を耕すと聞いててたが、原作での法典ケ原のシーンかな?シチュエーションは全然違うけれど。でもちょっと不思議なんだけれど、武蔵とお通の関係はなんだろう?夫婦?同居人?ただの同棲?良くわからん。今まで武蔵とお通の関係を雑にしすぎたな!でも、一緒に暮らしているってことは、まさか子供ができたりしないだろうなぁ?そこまで史実の覆しはさすがにないか。わっはっはさて、もうこのページは何でもアリだ!というわけで、大河では登場しなかった法典ケ原に武蔵が残した むさきち の好きな一言を書き記そう。
村の者心得べき事 鍬も剣なり 剣も鍬なり 土にいて乱を忘れず 乱にいて土を忘れず  分に依って一に帰る 又常に  世々の道にたがわざる事  原作が最高だ!!

B主人公は誰だ?
大河武蔵を見ていて、ほんっとうに主人公が解らなくなってくる。まるで武蔵に関係ない話のほうが重厚に描かれているではないか!今話を見ていて、特に感じたわ!いったい、私は何を見てるんだったかな?なんて錯覚までしてしまう。何度も言ってきたが、主人公は武蔵だろ!たのむぜ!

第38回 「決闘!巌流島」(9月21日放送)

いよいよ、待ちに待った、武蔵最大の強敵、佐々木小次郎との巌流島の決闘の回が来た。期待に胸を膨らませ、ワクワク・ドキドキしながら放送を見た。が、しっかりと裏切られた気分になってしまった。私自身、NHK岡山放送局に出演しているし、また、大原町の職員として、もっと絶賛しなければならない立場の人間だということは、承知しているが、宮本武蔵のファンとして、敢えて厳しく、そして剣持個人の感想として書かせていただきます。

@史上最高の技術だけれど・・・
今回の巌流島は、NHK発行のステラによると、一眼レフデジタルカメラ、30台を駆使し、他視点撮影システムで21世紀の巌流島を撮影したということだが、確かにこの技術は凄いものなのであろう。しかし、時代劇に向いていたかどうかは、疑問に思う。大河の巌流島を見てから、私は錦之助武蔵・役所武蔵・北大路武蔵・三船武蔵のそれぞれ巌流島を再度見た。カメラの技術などは確かに以前の作品の方が劣っている。だがしかし、それを補うだけのすばらしい演技と、すばらしい役者が居た。ほんっとに大迫力がある。また原作に忠実であるというのも一つの要因だと思う。巌流島だけでなく、それまでのプロセスも含めて。特に変だったのは、武蔵が小次郎の剣を横にかわす場面。まるで人形がピョンと横に移動しただけに見えた。思わず???なんだ??今のっ!目が点になってしまった。

A武蔵の台詞
約束の時を遅れて、巌流島に到着する武蔵。待ち受ける小次郎。そして小次郎は鞘を投げ捨て、武蔵の決め台詞。「小次郎、敗れたり」ここまでは、すっごい良かったんだ。ただ、悲しかったのが次の武蔵の台詞の言い回し。「勝つ身であれば、なんで鞘を投げ捨てた」この台詞の新之助さんの言い方が妙に引っかかった。ここの、武蔵の心境としては、やはり小次郎に動揺させる意図があったと思う。なぜか今にも泣きそうな声になって、表情はどう捕らえたらいいのかわからない。こんなんで、小次郎が動揺するのかよ!とツッコミ入れてしまった。ここの台詞回しは、もっと往年の武蔵役者を勉強してほしかった。ただ、そのあとの小次郎の台詞は良かったし、むちゃくちゃかっこ良かった。巌流島でもやはり主役は小次郎であった。

Bなぜ武蔵は勝ったのか?
今回の大河は疑問に思ったぜよ。なんで武蔵は勝てたのだろうか?歴史上、武蔵が勝ってるから、武蔵が勝っただけでしょ。原作と史実を中途半端に描写してしまったような気がした。大体、巌流島に到着した時に、小次郎に櫂の木刀を見られて、「そんなもので勝てるつもりか?」と言われる始末。隠れて櫂を削った意味がぜんぜん無い。錦之助武蔵では海に櫂は浸けてなかったが、本来、武蔵が小次郎に勝った理由として、巌流島に到着した武蔵は櫂の先を海に浸け、小次郎に長さを知られる事がなかった。そして、武蔵は太陽を背にしており、太陽に反射する海面で目が眩み・・・小次郎のツバメ返しを飛び上がってかわし、 武蔵のはちまきがパラリ、小次郎の額から血が・・・有名な定番のシーン。大河では武蔵のはちまきが先にパラリと落ち、急に太陽を背中にして、それもピヨン と飛んで・・・そう言えば、大河ではすでに、吉岡清十郎との決闘で、太陽を利用して勝った描写をしてしまってたよな。清十郎との戦いの方が、わかり易くて良かったかも。それにしても、なぜ武蔵は勝てたのだろう?もっとしっかり工夫してほしかった。

C小次郎を倒した後の心境
何はともあれ、小次郎に勝った武蔵。物干し竿を小次郎の墓標にするなど、これまでに無い演出で、すごく良かったのだけれど、最大のライバルである小次郎を倒したあとの武蔵の心境が、イマイチ読みとれなかった。やはり錦ちゃんファンだから、錦之助武蔵がすごく印象に残ってるのだけれど、小次郎を倒した櫂を海へ流し、血塗られた手を見て、戦いの虚しさに回想シーンのあと、一言、「所詮、剣は武器か・・・」大河は、巌流島で完結でないのは解ってるけれど、もっと感情移入できるような演出してほしかった。

D小次郎の衣裳
またまた、衣裳の話でごめんなさい。でも言わずにおれないのです。前にも書いたことあるけれど、時代劇はある程度、定番・王道は必要だと思うのよ。やはり巌流島での小次郎は猩猩緋の陣羽織を着てほしかった。武蔵がお通に、小袖を貰った。小次郎もお篠に小袖を貰った。ここは、小次郎は猩猩緋の陣羽織をもらって、巌流島で着用してほしかった。

Eお篠
お篠が彦島で待っていて、武蔵の到着で小次郎の負けを知る。お篠・宮沢りえさんってほんとうにすごい。ここは思わず涙が出そうだった。裏を返せば、宮沢さんたちがあまりにも引き立ちすぎて、肝心の武蔵・お通が霞んでしまうのかも。

Fあいかわらず
殺陣は成長しないねぇ。彦島に到着した武蔵を待ち受けていた、刺客を切っていく場面だけれど、どう見ても、子供が野の草を棒切れで切っている程度にしか見えなかった。

【次週からの展望】
次週は、お通の待つ美作に戻り田畑を耕す生活に戻るようだ。原作での法典が原かなぁ?まぁでも、武蔵の里、大原町としては、また美作が舞台になることは大歓迎だ!惜しいのは、ここでまた美作を出してくれるのなら、大原でロケしてくれたら良かったのに。ほんっとに残念だ。

第37回 「巌流島への道」(9月14日放送)

さて、いよいよ「巌流島の決闘」が来週に迫ってきた。武蔵といえば、巌流島での決闘が有名で、もちろん、この大河ドラマの視聴者もかなりの期待を持って見ておられることと思う。今回は巌流島の前の回ということで、来週の最大の決闘を前に、大事な回となっていた。原作の吉川英治さんの武蔵では、巌流島の決闘で終わるわけだけれど、今回の大河ドラマでは、巌流島以降の物語もあるということなので、決闘以後の布石として、良かったと思えたが、少し気になった感想などを書かせていただくとしよう。

@決闘の背景
今回の大河ドラマの巌流島の決闘は、個の戦いより家の戦いのほうが前面に出すぎているような気がする。本編中で武蔵、小次郎が、個々の剣の腕を競うと再三言ったりしているのだが、今ひとつ説得力に欠ける。やはり、ここまでの話の展開によるものだろう。武蔵・小次郎に、もっともっと深みを持った演出をしてきてほしかった。

A?物干竿?
児島備前の家で、備前が武蔵に小次郎の刀は、刃渡り三尺一寸の長剣で、物干竿という名もあると説明していたけれど、ここで初めて物干竿という名前が出てきた。大河ドラマでは備前に教えてもらい、刃渡りが解る展開だけれど、原作はもっと深いぜ。厨子耕介との刀談義が描かれなかったから、そのシーンはなかった。というのは、武蔵は耕介のところへ自分の刀を研ぎにだす。そこへ小次郎の長剣も研ぎに出してあり、それを見た武蔵は刃渡りが解ってしまう・・・というような設定だった。なんだか、いきなり物干竿と言ってもなぁ。以前からこのページで何度か書いたけれど、小道具などにももっと気を遣ってほしかったのが、正直な感想です。

Bお通
お通は、美作でお杉と仲良く?暮らしている様子だった。これは、もちろん原作にはない展開だけれど、ちょっと聞いた話では、武蔵は巌流島以後、美作に戻り、田畑を耕す暮らしをするという。そのための布石なのだろう。だとすれば、当然のなりゆきでもあり、武蔵を思うお通の心も表れていたように思えるし、こんな展開も良かったと思う。

C全体的に見て
今回の大河は、原作を吉川英治としながらも、史実の武蔵、その他の文献、いろいろ入り交じり、その結果、中途半端な描写が多く見受けられる。やはり、当初から鎌田オリジナルの展開のほうが良かったのか?それとも、もっと原作に忠実な方が良かったのか?答えは出ないだろうが、これだけのキャストを使い、勿体ない気がしてならない。が、来週は「決闘巌流島」。むさきちの心もウキウキしてきた。楽しみだ!がんばれ!市川武蔵!

第36回 「武蔵と小次郎」(9月7日放送)

@武蔵の仕官
これまで、幾度となく仕官を断ってきた武蔵が、あっさりと仕官した。この件に関しては、賛否両論だろう。むさきちとしては、やはり安易に仕官はしてほしくなかった。むさきちが、宮本武蔵が好きであり、憧れたのは、時代や権力に流されず、ひたすら己の剣の道を探求する姿。剣を己と見て、自己を鍛えていく姿なんだ。 今回の大河ドラマで、この部分については、裏切られた気分でいっぱいだ。

A武蔵の衣裳
最近、黒い陣羽織を着てるなぁ。今回の大河は衣裳にしても、喧嘩うっとんか!と思えるときがある。原作で、陣羽織といえば、般若坂の決闘の前に、お世話になった家のご婦人が、亡くなったご主人のため縫ったものを武蔵が頂くんだよな。まぁその時に城太郎が般若のお面をもらったり・・・といろいろあるんだけれど、なぜ今になって陣羽織を纏うのか。仕官したからなのか!衣裳にもこだわりが無さすぎるぜ!

B武蔵と小次郎
三度目となるこの二人の対面。深みがなかった。役所武蔵の時には、原作には無かったけれど、巌流島の前に二人が対面して、すばらしいシーンがあった。 思い出すだけで、ゾクゾク鳥肌が立つぐらいね。そういえば、今回の大河見てて、鳥肌たったこと無いなぁ。それだけ、感情移入ができてないんだろうな。たくらみごととは関わりなく戦いたいと言うが、今までの描写で二人の心理描写など、まったくと言っていいほどなかったのに、いきなり言われてもなぁ。ってな感じ。

C巌流島の決闘
いよいよ近づいてきたけれど、いったいどんな戦いになるのやら。今回はあまりにも、政治絡みが多くないか!原作と史実のどちらも立てて、曖昧な描写にしかなってないと思う。それと、二人の立会いにより、すばらしい剣豪が一人消える悲しさを訴える描写もない。例えば、役所武蔵の時であれば、僧になった吉岡清十郎のような決闘を必死で止めようとする、存在がない。とはいえ、大原町で公演している決闘巌流島の、質の向上のため、むさきちのスケールアップのため 期待してるぜ!

第35回 「武蔵、小倉へ!」(8月31日放送)

さて、前回で父・無二斎のお願いにより、小倉へ向かっている武蔵。しかし大河の武蔵は、よく歩くシーンがありますなぁ。歩くシーンよりはもっと大事なシーンがあると思うんだけどなぁ。21日には、巌流島の決闘を迎えるようだが・・・ということは、法典ケ原での野武士との戦い、厨子耕助との刀談義、愚堂和尚との問・・・などなど宮本武蔵が、巌流島の決闘までに、精神的に成長していく大事なシーンは描かれないということだ。というのは、真剣勝負(剣の道)から離れていた武蔵が、また急に剣の道に戻った形になりつつあるが、剣の道に戻るコンセプトが、「父に頼まれて、小倉藩の剣術指南役になる」というだけでは視聴者の心を惹きつけることは容易ではないのではないだろうか。前回の権之助との戦いもそうなんだけれど、旅の途中でばったり会って戦う、というシーンばかり。このあたりも原作無視によるものだろう。何度もこのページで書いてきたが、視聴者、そして武蔵ファンは、武蔵が見たいのだ。あくまでも主役は武蔵なのだ。武蔵以外の人々は、武蔵を輝かせるための脇役ではないということだ。むさきち的には、新之助武蔵はすごくかっこいいと思う。脚本がもっとよかったら、最高の武蔵になったのに・・・。惜しい気がしてならない。こうなったら、巌流島以降は、吉川武蔵はないのだから巌流島以降に期待するとしよう。今回も見たままの感想でしかない 剣持の目 です。

@祇園藤次対宮本武蔵
いよいよ四度目で最終対決となった今回の対決。せっかく藤次の右手が回復したのであれば、もう少し深みを持った戦いを期待したかった。ちょっとあっさりしすぎていたのではないかなぁ。藤次と武蔵が染め布を斬るシーンは良かったけれど。実際に風に揺れる布を、綺麗に真剣で斬るには、高度な技術が必要だと思う。しかし、それが視聴者にはわかりづらいと思う。事前に布石でもあれば、いいシーンになったと思うけれど。

A又八と朱実
この二人はあいかわらず楽しい。堤又八はいろいろな表情を持って、今までにない又八を演じている。朱実にしても同じ。がしかしそれが主役を喰ってしまってるわけだけれど。29日のきびきびワイド505で解説したけれど、又八のモデルになっているらしき人物を発見。河村瑞軒という人みたいだ。この瑞軒という人、精霊流しで川に流されたきゅうりやナスなどを子供を使って集め、刻んで塩漬けにして売り出したらしい。そして、木曾で木材を買い占めて、財を成したといわれておる。ちょっと前に、小判に紐を通して、子供に与えるというシーンがあったけれど、この小判のエピソードもこの瑞軒のものらしい。また、瑞軒は日本海から瀬戸内を通り、大坂まで米などを運ぶ西廻り航路を開いたことで有名。今回、又八が舟の話をしていたから、最近の又八のモデルはこの瑞軒かも知れないなぁ。こんな裏話もきびきびワイド505でむさきち生出演でやってますので、是非見てください。そして、質問のお葉書などお願いします。岡山県内と香川県しか見えないけれど・・ ・。

B柳生宗矩
宗矩に子ができたらしいなぁ。宗矩の子といえば、長男、柳生十兵衛だね。大河には関係ないけけれどね。十兵衛もむさきちの大好きな一人だ。 是非大河ドラマに登場願いたい!最近、ちょっと疑問なことは十兵衛は右目、左目いったいどっちがなかったのかなぁ?武蔵に関係ないけれどね!千葉真一さんは左に眼帯だったけれど、渡辺裕之さんの魔界転生では右目だったし・・・大河には関係ないけれど、誰か知ってたら掲示板によろしくです。

C沢庵和尚
大河のはじまりからなのだけれど、沢庵と武蔵の立場が逆転してる。沢庵がなぜ武蔵から教えを請うんだ!武蔵に剣禅一如の心を与え、武蔵にとって心の支えでもあってほしかった。今回の最後で、武蔵を諭す場面があったけれど、はじめっからそうあってほしかった!

Dまたまた史実を覆したが・・・
武蔵は大原町を旅立ってから、一度も村には帰ってないという事になっているが、大河では、小倉への途中、立ち寄ってくれた。ストーリーとは関係ないけれど、武蔵の里大原町としては、嬉しい展開だった。しかも実際にある釜坂峠【大原町では鎌坂峠。どちらも正解だけれど、大原町では鎌で統一】を超えるシーンも出てきた。これでまた観光客の皆様がおいでくださるだろう。お通やお杉も美作に向かっているし。秋の観光シーズンを前に良かった。惜しいのは、このシーン、大原町でロケしてほしかったぜ!宮本むさきちも頑張るぜ!

第34回 「対決!夢想流」(8月24日放送)

さて、今回は、東京のスタジオで実際見学してきた回だ。といっても、見たのは殺陣のシーンだったが・・・。だからその前後の話に期待を持ってたんだけれど、またまた残念な内容だった。題「対決!夢想流」とするなら、もっと権之助との決闘などに時間を使ってほしかった。それでは今回はこんな感想です。

@お通の旅立ち
お通は、お杉・権六とともに郷里に帰るため江戸を旅立った。しかし、大河のお杉はやさしい。女優・ストーリーも含めて、武蔵の映画・テレビ史上でも一番やさしいお杉だろう。演技はすっごく上手い中村玉緒さんだが、どうしても普段のキャラが被ってしまうからね。中村玉緒さんの普通のキャラが大事だからあんなお杉になったのだろうか?玉緒さん級の女優さんなら、どんな演技でもできるだろう。事務所の圧力とかあるのかな?それはいいとして、今回のお通の旅は、巌流島以降の展開のための布石なんだろうなぁ!たのむぜ!

A夢想権之助対宮本武蔵
この決闘の殺陣を実際にスタジオで見学していたので、武蔵が負けるのは事前に知っていたのだけれど、放送で見るとやっぱり【負けるなよ!】と腹立つなぁ。しかも、もう三敗目だし、今回は完璧な負け!。原作では武蔵は真剣で勝負し、みねうちで勝つわけなのだけれど、改めて原作の対決を読み直してみたが、この戦いはもっと深かった。大河武蔵のように、ただ単に出会って決闘するだけではないのだよ。詳しくは原作を読んでいただきたいが、今回の武蔵はただ単なる剣さばきを描写するだけだった。学ぶものが見あたらない。大体、武蔵を負けにするから大事なことが描けない。母の一言にしても然りだ。「権之助!腹じゃ!」と声を掛けていたようだけれど、原作では「腰じゃわえ!」と声を掛ける。これは突いても危ない、退いても危ない絶体絶命の縛りに会った権之助を、横から見 ていた母が、ただ腰を落とせば、自然に杖が相手の胸元へ伸びる・・・そこじゃと思った声。夢想流杖術の伝書のにも”導母の一手”なる秘術として記してしるそうだ。この戦いで、権之助はもとより、武蔵もよい教えを受けたとこの機縁に感謝するのだった。そして、原作では、武蔵に負けた夢想権之助は、武蔵の弟子となっている。がしかし、あの展開では権之助はもう出てこないんじゃないのかなぁ?なんのために権之助との決闘シーンを作ったのだろう。不可解だ。しかも宮本武蔵が負けるという屈辱的なシーンを!!

B殺陣
大河武蔵の殺陣師・林さん曰く、今回の立ち回りは、今までの戦いの中で、いちばん手数が多いとのこと。スタジオではもっと迫力があったけれどなぁ。殺陣はあのシーン全部が繋がってるわけでは無く、たくさん分割されて撮影しているのは皆さんもご存知だと思う。撮影の裏話だけれど、あの殺陣のシーン、実は林さんは納得してなかったのです。こんな事書いてたら叱られるかなぁ?今度行くことあったら見せてもらえないだろな、きっと。でも、敢えて書くけれど。新之助さんや監督さん達は、納得して次々に撮影していく中、林さんがモニターをチェックして渋い顔をしてたのよ。全部、テイク4ぐらいになってたし。んで、スタッフとかが話しかけたときの林さんの一言を聞き逃さなかった むさきち。「本人(新之助さん)が納得してるからいいんじゃないの」って言ってた。その言い方が、殺陣師としては本当は納得してないけれど、仕方ないかって感じだった。殺陣はまだまだだね!!どーみても武蔵より小次郎の方が強そうに見える。強い武蔵が見たーい!!

Cあかねや絃三
こいつはいったい何者で、なんのために必要なキャラだったんだろう?結局、理解できずに磔になってしまった。しかし、磔のシーンでの桜吹雪は、(なんじゃこりゃ?)状態だった。今回の大河はこの絃三を含め無駄なシーンが多いと思いませんか?それに引き換え、武蔵といえば、やたらと歩くだけだしなぁ。剣の道に生きた武蔵を描いてもっともっと登場させてよ!まったく。

【今後の展望】
次回予告の前に、巌流島の決闘が予告されていたが、このまま巌流島を迎えるんだろなぁ。まさか巌流島で小次郎に負けることはないよなぁ。一回負けて、再度みたいなことはイヤだぜ。武蔵が小次郎に負けるのは、むさきち の 観光寸劇 決闘巌流島 だけで充分さぁ!たのむぞ!大河 武蔵!

第33回 「父との再会」(8月17日放送)

今回、むさきちは、牛嶋さんのページの掲示板を読んでからドラマを見てしまった。いつもなら、ドラマだけは先に見るのだが・・・むさきちも今回はちょっと厳しく書きます。広末さんの起用とかどーとかではなくて、宮本武蔵・吉川武蔵のファンとして。

@江戸に着いたお通
江戸へ再び 着いたお通。武蔵の住む家に行くわけだけれど、そこに武蔵はいない。またしょーもないツッコミだが、武蔵はお通に置き手紙すら書いてなかったのか?武蔵のお通に対する思いはそんな弱いものだったのか。心からお通を待っていたのであれば、またお通と一緒に暮らしたいのであれば行き先ぐらい書いておくだろう。原作みたいにお通ともっとすれ違った展開があったのなら分かるけど。剣で弱いだけでなく、心まで弱い武蔵なんだなぁ。それと、荷物をまとめて出ていったという事はもう江戸には戻らない決意なんだろな。何もかも曖昧だ。

A徳川家康、その他
今回、徳川家康その他の方々が登場してきて、島津の事、細川の事など話していたけれど、大河武蔵は巌流島以降の武蔵も描くわけだから、きっとそのあたりの布石にしていくんだろうな。

B武蔵の袴
ついにカルサン袴になった。やっぱ武蔵はあの出で立ちでないと。しかし、カルサン袴ってゆーのは、旅装束だと思うんだけれど、江戸へ向かう時は普通の袴で、江戸を発つ時はカルサン袴かぁ。この衣裳へのこだわりは、誰かの好みなのかな。衣裳も大事な演出のひとつだと思うけどなぁ。ここでも昔の武蔵にこだわってしまった むさきち です。

C名前
大河武蔵!いったいタケゾウなのかムサシなのかはっきりしましょうよ。広末さん演じるお菊は「宮本さま」って呼んでたから、宮本武蔵と名乗ったのだろうな。あっそーか、前回で、剣は捨てたって言ってたから、剣を捨てた時はタケゾウで剣を持った時はムサシなのかも知れない・・・未だタケゾウとムサシを使い分ける意図、必要性がわからない。

Dおいおい
父、無二斎に再会し、落ちぶれた父と再会したわけだが、父の問い「剣の修行はなんのためにしてきたのだ?」この問いの武蔵の返答にはほんっとうに落胆した。「父が強くなれと言ったから。あなたを超えるため」ちょっと待てよ。今回の大河ドラマって原作・吉川英治さんだろっ!吉川さんの武蔵は、そんなちっぽけな理由のために強くなろうとしたんじゃない!だいたい、何故、今さら父の登場が必要なんだ。しかも落ちぶれた姿で。現在までの徹底的ともいえる原作無視が招いた結果だ!ここで、吉川武蔵に書いてある武蔵のことを以下に書く。吉川武蔵はこうだ!愛蔵版 宮本武蔵にもこう書いてある。

人生の苦悩と煩悶を不屈の信念を持って乗り越え、ひたすらに剣禅一如の境地を求めて自己の完成を目指す意志の人・・・武蔵。

原作どおりがいいと言っているのではない。曲げてはならない、最低限の事はあるんじゃないか!またまた、原作に偏って意見になったかも知れないが、今回だけは書きたかった。

Eなんだか
なんでこんなに弱い武蔵を描くんだろう。Dでも書いたけれど、苦悩や煩悶に惑わされるが、剣を通して人の道を探求するのが武蔵だろ。そういう武蔵をつくりあげるため、武蔵と逆の生き方をする又八をはじめとする登場人物があるわけだろ。意味不明な登場人物はもう要らない。お願いです。武蔵を描いてくれ!話の内容は変わっていいから、吉川さんの描いた武蔵のコンセプトだけは、もう曲げないでくれ!

【次回展望】
ちょっと今回は吉川武蔵ファンとしは寂しい内容だった。さて、来週はむさきちが撮影シーンを見学した、夢想権之助との対決だ。楽しみ楽しみ。大河見て、しっかり書きます。

第32回 「武蔵の決意」(8月10日放送)

剣持の目をご覧になっている皆様。またまた入稿遅れてすみません。むさきちはお盆フル稼働で、ちょっぴり忙しくしてました。すみませんです。次回からまた頑張ります。さて、鎌田オリジナルストーリーが展開していくわけだが、つくづく思うなぁ。今回の武蔵は、よく泣く。負けるし。はぁーっ  とため息が出ます。今回もちょっとした感想と下手なツッコミを入れてみます。

@よみかきしなん
ふと疑問に思ったのだけれど、武蔵っていつ読み書き覚えたんだろう?原作では、姫路城に幽閉されて、学問を学んだ訳だけれど、大河武蔵ではいつのまに?ってな疑問がふと頭をよぎった。そんなしょーもないツッコミも入れたくなってしまう。武蔵は32話現在、いったい何歳なんだろうなぁ?いろいろ疑問が湧いてきます。

A絃三対亜矢
この二人、今回の大河武蔵にとって何の必要があるのだろうか?ストーリー的にしても、武蔵の成長する過程にしても。絃三は再三、名前を変えたり、ねずみ小僧みたいな事をしたり。この二人のシーンの時間があるぐらいなら、もっと武蔵の成長の過程であったり、武蔵の決闘を厚く描いてほしい。もう今となっては、無用のシーンといっても過言ではないだろう。

Bお通
柳生家から書状が届き、江戸へ再出発できたお通。前に江戸へ行くときに、あれほどひどい目に遭っておきながら、柳生家?の弱そうな使用人(武士ではないだろう)一人だけ連れて江戸へ向かっているではないか。しかも柳生の書状も何も持たずに!普通では考えられないだろう。武蔵とのすれ違いを描いていくつもりなのだろうけれど、もう少し考えた演出ないのかなぁ。

C武蔵にとっての剣の道
今回、大変ショッキングな一言があった。武蔵が「私は剣で生きる道を捨てたのです。」むさきち、この言葉はちと怒るよ。原作でも一時期、剣を捨てたかのような時があるけれど、ここまで明確に言ってはいないと思う。史実の武蔵は、亡くなる七日前に書いた21箇条の【独行道】の最後のしめくくりに、【常に兵法の道をはなれず】と書いているし。武蔵といえば、剣聖・剣豪というイメージが強い。今回の大河でいまひとつ視聴者が魅力を感じない理由の一つとして、弱いコンセプトで簡単に剣を置く武蔵が居るからではないだろうか。殺伐とした武蔵を描いてほしいという訳ではない。何度もこのページで書いてきたが、剣を通して人として成長していく武蔵が見たいのである。

D又八と朱実
この二人はいいねぇ。原作とはまったく違うキャラだけれど。又やんはかっこ良すぎだし、朱実は悲壮感がないし。今後、武蔵とどう関わって、どう対比されていくのか楽しみにしていきたい。

第31回 「お通、いずこに」(8月3日放送)

剣持の目をご覧になってくださっている皆様へ。夏まつりのシーズンを迎え、むさきちも少し多忙で、またまた入稿が遅れたことを深くお詫びいたします。なるべく早く入稿いたしますのでどうかご勘弁ください。さて、今回も鎌田オリジナルなんだけれど、むさきちは「おやっ」と感じてしまったことが少々あるのでそのあたりから感想を述べていきたい。

@児島備前宅に招かれて
三之助が武蔵の元へ現れ、児島備前が会いたがっているとのことを知らされ、武蔵は備前宅に行くわけだが、このシーンってたしか原作でもあったよなぁ。原作では、あの潜んでいた者が柳生宗矩だったと記憶しているが・・・宗矩の非凡ならぬ気配を感じた武蔵が庭を回って部屋に入る。そこには沢庵が、そして仕官(原作では将軍家)へのお話が初めて出て・・・という原作での展開があるのだけれど、原作のこのようなシーンを今回のような形で使った気がしたけれど、宗矩と一般の兵法者では少し格が違うな。もう少しこのシーンは考えてほしかった。余談であるが、原作では仕官の話で徳川家の家臣、一人に反対され(お杉が武蔵を誹謗中傷するからなのであるが)仕官の話が流れるんだよね。そこで、武蔵は屏風に絵を書くわけだけれど、その絵を見て「野に虎を逸した!」という場面がでるわけ。ここも武蔵の重要な1シーンだと思うのよ。そしてもうひとつがA。

Aお通が木像を手にするシーン
母が造ったと思われるマリア像を手にしたとき、母はキリシタンでは?という疑問がなげかけられたが、「あぁ、お通はきっと関所でこのマリア像により江戸への道が遠のくだろうな。」と思ったら、やっぱりそんな展開になっていた。それはまぁいいとして、木像のシーンは、原作では、法典ケ原で野武士を征伐した武蔵が、そこを後にするとき、土民たちに観音像を与えたシーンだと思えてしまった。それが武蔵からお通に変わってたような・・・ちょっと考えすぎかもしれないが。だけど、今回の大河では、野武士との対決はなさそうだ。今後、シチュエーションが変わって描写があるかもしれないけれど。むさきちは、原作と比較して批判的に書いてしまう悪い癖があるけれどね。あいかわらず、武蔵が剣を通して成長していく姿が見えてこないんだよな。たぶんこのまま話は展開していくのだろうけれど。いろいろなシーンを見るたび、このキャストで原作にもっと近かったら、今回の大河武蔵は、どんなに面白いだろう。つくづく感じてしまう。

B佐々木小次郎
対比して、小次郎はほんっとにいい。冷たい感じもすっごく良く出ているし、剣さばきもかっこいいし。まるで主役みたいだ。武蔵は佐々木小次郎の引き立て役か?と錯覚する回さえある。岩間角兵衛もいい味だし。

第30回「石舟斎の遺訓」(7月27日放送)

さて、今回も鎌田オリジナルストーリーではあるが、随所に見所があり、面白くなってきたと思う。むさきちとしては、原作・そして現在までの映画にあまりにも固執しすぎたと少し反省。また書いてしまうかもしれないけど・・・では、今回の剣持の目はこんな感じです。

@佐々木小次郎
冒頭から佐々木小次郎が登場した。すっごくかっこ良くなった。今まで、衣裳・小道具に不満があったむさきちだが、今までの小次郎は仕官してなかったからだったんだ。仕官が決まったとたん、衣裳も小次郎らしく、派手さの中にかっこ良さも加わった。前回では物干し竿の拵えを批判してしまったけれど、あの衣裳にはバッチリでした。しかし、ちょっと不満があるんだけれど・・・というのは、鞘はすっごく長いんだけど、刀身、抜いたときに短く見えるんだよな。実際に背中で抜ける刀身は3尺が限度だと思う。(大河での小次郎の刀は刀身2尺8寸と聞いた)殺陣をより現実に近い形で再現するためだとは思うけれど、カメラワークほを駆使してもう少し長い刀を使用してほしいと思う。「長剣にこだわりすぎ」と言えば、それまでの話なのだけれど、やっぱり小次郎といえば長剣でしょ。

A表情豊かな武蔵
市川武蔵もだんだん表情豊かで、ほんっとにかっこ良くなった。小次郎にしてもそうなんだけれど、今の武蔵を描くために、前半の武蔵があったのかな?だとすれば、すごい演出だと思う。武蔵の成長と、市川新之助の成長がしっかりダブッて見える。「今回のストーリーは市川新之助だから演じることができる。」と思えてきた。この大河が終わるとき、今までにない、まったく新しい武蔵が確立され、次世代に愛されていくであろうと思う。

B場面解説
牛嶋氏もたびたび書かれていたけれど、最近、橋爪さんの場面解説がたびたび入って、すっごくいい。やっぱり場面解説は重要だ。その場面でのドラマへの感情移入がしやすい。そしてドラマが締まると思う。

C石舟斎と兵庫助、そしてお通
この二人のキャストは見事である。藤田さんはほんっとに石舟斎みたいだし、高嶋さんは若い兵庫助を好演している。石舟斎が兵庫助に語るシーンは、「柳生新陰流の真髄を相伝する機会を画面を通して見ることができた。」と思わせるくらい、いいシーンでした。

Dあかね屋絃三
いよいよ本名(風魔小太郎)と分かったわけだけれど、そもそも、なんで奈良井大蔵にしたのだろうか?やってることはねずみ小僧みたいだし。そして、亜矢もそうなんだけれど、未だ登場させた意図がつかめない。武蔵にとってどんな役割を果たし、このドラマにどんな効果があるのかは今後の展開なのだけれど、どう考えても不可解な存在である。

E半瓦弥次兵衛
哀川翔さん演じる弥次兵衛が無念の死を遂げた。しかし、「一寸の虫にも五分の魂。曲尺にはでっかい魂があるんだ」この言葉は感動した。弥次兵衛の死は、現代に置き換えても充分に考えさせられる内容だった。混乱した今の日本社会への哀川翔さんのメッセージでもあったのかも知れないなぁ。今、忘れかけている「義理、人情、人と人のつながりを大切にする人」であった弥次兵衛が死んだのは残念な気持ちがするけれど、哀川さんが演じることで、むさきちには何か心に訴えるものがあった。

F祇園藤次対武蔵
三度目になるこの二人の対決。今回も圧倒的に武蔵の勝利。ここで、武蔵の著しい成長を見ることができた。相手を倒すことだけ(殺人剣)に必死な藤次に対して、石舟斎の【活人剣】を実践できる武蔵。もう藤次など武蔵の敵ではない!

G武蔵とお通
さて、原作ではもっともっとすれ違うこの二人だけれど、今後、ヤキモキする描写がもっともっと出るであろうと思う。しかし、前半ともっとも違うところは二人の気持ちがはっきりしている?と思っている。しっかり純愛を描いてくださいよ!

第29回 「小次郎動く!」(7月20日放送)

お通が柳生へ旅立ち、一人になった武蔵。武蔵の動向については、今回も鎌田オリジナルといっても いいだろう。今回の剣持の目も、感想を述べさせていただくとしよう。

@おいおいやっぱりタケゾウかい
武蔵はあいかわらず、寺子屋で よみかきしなん をしているようだけれど、そこへ後の伊織となる三之助が現れたのは良かったのだけれど、武蔵が「タケゾウと申す」と三之助に名乗っていた。そりゃあたしかに最近、お通を正気に戻すため、その他諸事情により、タケゾウと名乗ってるのはむさきちだって知っている。だけれどやっぱりここまで話が進んだ段階でタケゾウは見ていて???となってしまう。なにかの本で読んだけれど、片岡千恵蔵さんが武蔵をやったとき、タケゾウのシーンは撮れなかったらしい。なぜかといえば、千恵蔵さんの年齢が高すぎて、17、8才タケゾウを演じることに苦痛を感じたらしく、タケゾウ時代をしっかり演じきれない。故にタケゾウ時代を断念せざるを得なかったらしいんだ。また、北大路さんは、平成2年の正月のドラマで武蔵をしたけれど、当時47才の北大路さんは禁酒して筋肉を鍛えあげ、若い肉体を作りあげて、しっかりタケゾウ時代を演じきっている。それくらい、タケゾウ時代っていうのは、荒々しくて、やっぱり吉川武蔵を描く上でいかに大事かということが痛感させられる。今の段階でこれほどタケゾウにこだわるのだったら初期段階の描写をもっとしっかりしてほしかった。とむさきちは嘆く。

A市川武蔵
またまた泣いてたなぁ。今までの武蔵関連の映画やドラマでは、こんなに泣くのは武蔵じゃなくお通だったんだよなぁ。「武蔵とお通が逆じゃねーか」とテレビに向かってつっこみを入れてしまった。しかし、回を追うごとに、武蔵の表情は活きてくるし、すっごく上手いし。市川さんって、すっごい演技力のある方だと思うんだよね。武蔵にもぴったりだし。やはり脚本がもったいない。国民の期待していた吉川武蔵を絶対に演じきれる方だと思う。完全鎌田オリジナル武蔵になっていたとしても。吉川武蔵・市川武蔵のファンとしては残念に思う。余談だけれど、三之助とご飯食べるシーンは笑った。タケゾウの作る飯ってマズイんだぁ。ひょっとしてお通がタケゾウの作った飯を食べなかったのはマズイのを知ってたからか?そして、そのマズイ飯を口にして記憶が戻ったのか?あっ飯じゃなかった。なんだったっけ、たしか野苺のような木の実だったなぁ。なんて、しょーもない事考えてました。

B細川忠利
おいおい。忠利にしては若くないか?しかも、なんだろうあの台詞回し。「ちょっと待てよ」ってな感じだった。またまた軽すぎるぞ。最終的に武蔵を客分として迎え、そして武蔵の唯一信頼する殿だぞ。 阪本さんもいい役者さんだと思うけれど、忠利にはちょっと・・・と率直な印象を抱いてしまった。それに引き換え、寺田農さん演じる岩間角兵衛はベストキャストってな感じだ。長岡佐渡はいったい誰が演じるんだろなぁ。なんて考えながら、大河ドラマストーリーを読んでると、佐渡は出ないようだなぁ。宇津井健さんの児島備前がどうもその役のようだ。このあたりは鎌田オリジナルでいいと思うけれど、いい意味で期待を裏切ってほしいものだ。

C佐々木小次郎対岡谷
細川忠利の前で槍を使う細川家の家臣、岡谷と戦うことは原作通りであるけれど、ここもやはりもう少し原作を活かすというか、殊勝で不敵な小次郎を演じてほしかった。というのは、岡谷に真槍使用を勧める小次郎に対して、岡谷も「拙者も真槍を使用する以上お主も真剣で」と、そして小次郎は「まだ細川家に仕官しておらぬ身。主君の前で真剣を使用できぬ」と・・・こんな感じだったけれど、今回はちとあっさりした、ただの勝負だけでありすきたのも残念だ。

D佐々木小次郎対小野治郎右衛門忠明
ここは見ごたえあったなぁ。小野忠明役に大河の殺陣師の林さん自らご出演。そして松岡さんの殺陣も冴えていたし。久々に殺陣に釘付けのむさきちでした。

E長剣「物干竿」
今回から柄が白糸巻きになったけれど、これは個人的な趣味で申し訳ないが、あの拵えはいただけない。白糸の柄は確かに綺麗なのだけれどねえ。昔「桃太郎侍」とか「長七郎シリーズ」なんかで、最後に悪代官をやっつけるシーンになると、着物が綺麗になって、刀が白糸の柄のものに替わりばっさばっさと斬る場面を彷彿とするような感じがしてしまった。今回の大河の小道具、衣裳もむさきちの不満のひとつである。しかし、これはあくまでも個人的な趣味の問題でもあるのだ。

と今回もまたまた不平不満なごたくを並べてしまった剣持の目であるが、でもやっぱり武蔵は楽しいし、これからも見つづけていこう。新しい武蔵像が確立されることを喜ぶ武蔵ファンとして。

第28回 「つかのまの愛」(7月13日放送)

さて、今回も、ほぼ鎌田オリジナルストーリー。市川武蔵もすっごく表情も豊かになってきたなぁと感じてきた。そういえば、先日、めずらしい光景にめぐり会えた。前回、東京出張の話をちらっと書いてたけれど、午後4時ぐらいから午後8時ぐらいまでずーっとスタジオで見てました。撮影の合間に、新之助さんが、ラーメンを食べてたんだけれど、食べるスピードがメチャクチャ早いんだ。これが。見てるこっちが、熱くないのかなぁ?って妙に感心してしまった。武蔵の衣裳着てる新之助さんがラーメンすすってる姿を見たのも俺ぐらいだろなぁ。新之助さんはすっごく気さくな印象でしたなぁ。夢想権之助とのたいへんなシーンの撮影だったのに、スタッフたちとなごやかな雰囲気作りをしていたり、でも撮影になるとキリッと顔が変わって・・・すごく好青年だなぁという印象だった。
そして、撮影現場で、一番驚いたのが、スタッフがすっごく若い印象を受けた。時代劇全盛を知らない世代の方々だと思うけれど、みなさんがひとつひとつのシーンにいっさいの妥協を許さず、ピーンと張り詰めた空気の中一生懸命撮影されていた姿には、ほんっと感心した。とはいっても殺陣師の林さんとかは時代劇全盛の頃の人だろうなぁ。若い力とベテランの力がしっかり融合してこの武蔵は作られているのだなぁとつくづく感心しました。しかし、大原町の宮本武蔵としては少々厳しい意見も書かせていただきたい。

@泣きすぎだぞ!武蔵!
なんだか市川武蔵はよく泣くイメージがあるわ。すぐ泣くってゆーのかなあ。これは演出なのか、新之助さんのアドリブなのか分からないけれど、とにかく泣きすぎだと思う。「男の涙はもっと大事なときだけ流せよっ」とつっこみ入れてしまった。

A胤舜 対 武蔵
徳川秀忠の命により胤舜と二度目の対戦となった。正直残念だった。対戦相手がどうであるとか、誰であるとか以前にもっとゾクゾクするような殺陣が見たかった。胤舜との戦いがあるってことで、かなり期待してたんだけどなぁ。これは予測なんだけれど、胤舜ともう一度戦い、勝つことによって武蔵の剣術の成長を見せたかったのだろう。しかし、それがむしろ裏目だったような気がした。二刀で構えているのだけれど、剣の気迫というのかなぁちょっと説明しにくいのだけれど、ただ二本持っているだけなんだよな。しかも、握り方が剣の握りではないんだよな。ちょっと玄人みたいなこと言ってしまった。表情などはすっごく上手いのだけれど、殺陣は、まだまだ成長が見えてこないなぁ。迫力が無いんよな。どう見たって胤舜のほうが強く見えた。まっ だいたい胤舜と戦わせるのであれば、もっともっと膨らみを持たせないと。バガボンドでもまるまる一巻全部胤舜と戦ってるぐらいだから。決闘が軽くなってしまっている。

B仕官
いやぁ今回の武蔵はたびたび仕官の口が出てくるなぁ。今回の仕官を断った理由が「修羅の道を教えることはできない」とのことだったが、史実にしても吉川武蔵にしても、そう簡単に仕官の道はできていない。武蔵が仕官できなかった理由に、禄を望みすぎたなど諸説あるけれど、武蔵の剣はいわば天才の剣。だから人に教えることができない剣だと見極められた故に仕官にはつけなかった!とむさきちは解釈してるし、そう聞いたことがあると思う。大河の武蔵は自分の剣の道を信じ、仕官を断っている。実に明確で分かりやすい。徳川家までほしがる程武蔵はすごいのだと史実では仕官したかったができなかった武蔵。大河の武蔵は仕官できるが敢えてしない武蔵。こんな史実の覆しは大歓迎だ。

C武蔵とお通
今回の題のとおり、つかの間の幸せだったようだ。またまだひと波乱ありそうだ。しかしねぇ、武蔵とお通はもっといじらしいほどすれ違いがあってほしい。むさきちとしては今後が楽しみだ。強いお通であってもよいが、武蔵に一途な心だけは描いてほしいと切実に思う。今の時代にそぐわないかもしれないけれど、武蔵とお通の純愛だけは不変のものとしてくれ!

さて次回、三之助登場だ。ついに伊織になるのだろうか?また野武士との決戦は描いてくれるのか?期待は止まない。

第27回 「再会!武蔵とお通」(7月6日放送)

さて、今回の剣持の目に行く前に、私事ではありますが、7月2日と3日と東京に出張いたしました。大河ドラマ武蔵の第34話の撮影風景を見学させていただける幸運に恵まれました。第34話は夢想権之助との対決で、殺陣のシーンをスタジオで撮ってました。詳しい内容は34話の剣持の目で書きたいと思ってます。
私、剣持むさきちは、大原町から特急に乗り姫路から新幹線で東京まで、そして山手線で渋谷へ。スクランブル交差点を横断して直通バスでNHKへ行ったワケですが、実は大原からの往復を武蔵の衣裳を纏っていったのだ。流石に渋谷を歩くときは、ちょっと抵抗があった。 がしかし、歩く広告塔であるむさきちとしては、快感でもあった。市川新之助さんにも武蔵のままで会えたし、新幹線の中でも 知らない人たちに話しかけられたり、でもたいへん暑く、しんどい出張となりました。
大河ドラマの撮影風景を見ることができたのは、ほんとに光栄でした。 そんな中新たな期待を持って見る大河武蔵だけれど、鎌田オリジナルの今回。感想になるけれど、ちょっと批判的 に書かせていただきたい。あくまでも感想であり今後への期待 です。

@武蔵とたけぞう
さて、私がこだわりたいのがこの名前。私が思うに、ここだけは原作無視はすべきではなかったと思う。原作で、たけぞう から武蔵へ名前が変わったきっかけを考えてみてほしい。三年間、姫路城の中に幽閉され、苦しみぬいて、そして生まれ変わった”たけぞう”に与えられた宮本武蔵という名前。今回では武蔵自身、そして又八まで”たけぞう”に戻そうとしている。 いったいなんなんだ。武蔵という名前が軽すぎる。 そもそも武蔵になった明確な理由の描写がなかったからな。それにしても、いまさら”たけぞう”にこだわるなんて・・・

A武蔵のコンセプト
宮本武蔵といえばやっぱり剣豪そして二刀流がまず頭に浮かぶ。そして、吉川英治さん原作のストイックな武蔵。剣を心とみて どこまで自分を高めうるか・・・。今回の大河のコンセプトが未だ見えない。時代劇版の恋愛ドラマなのかと錯覚さえしてしまうほどだ。たしかに原作でも武蔵とお通の恋物語はしっかりとあるし、又八と朱美、その他、恋愛も事実かかれているけれど、この大河ほど恋愛色は 強くないし、それぞれの恋愛は軽くなく、ストーリー展開をしっかり踏まえた設定がしてあり、あくまでも剣豪武蔵を活かす演出のひとつなのだ。大河のサブタイトル”生きて生きて強くなる  愛して愛して強くなる 迷って迷って強くなる”これも活きてこないような気がする。今の展開では・・・。そして、なんのための演出なのかわからないのが 小次郎と琴の関係。こんな形なら、八重と一緒に旅していても なんら変わりないような気さえする。それぞれの登場人物に登場のコンセプトなどの曖昧さが露呈してきてるような気が するなぁ。とにかく私はもっと強い宮本武蔵が見たいのだ。心を惹き付けてやまない宮本武蔵が。

B武蔵と小次郎
このキャラがかぶってしまっているような気がするんだよなぁ。あくまでもストイックに剣の道ひとすじに生きる武蔵に対して、小次郎は対照的にクールできらびやかで派手で伊達男で・・・なんていうイメージがあるんだけれどなぁ。そういえば、先日の東京出張の際に、大河の殺陣師の林さんとお話しができた。今回の大河の小次郎の物干竿 (ってゆーか物干竿って一回でも呼んでいたっけ?) 長剣の刃渡りは2尺8寸前後らしい。 どーりで短く見えると思った。もっと大袈裟といわれる ぐらい長剣を持ってほしいけれど、そもそも物干竿って ゆー名前も出ないもんな。そのあたりも改善してほしい。さて、今後しばらく剣豪武蔵を描くというよりは、恋愛ものに近い武蔵が続くであろうと予測される。 が、何度も書くように、今の話しが最終的に剣豪宮本武蔵を描くためのすべての布石になっていて、あぁ新しい武蔵像が本当に確立されて良かった。 と思えることを切実に願うものである。

第26回「柳生の誘い」

さて、いよいよ武蔵も江戸に到着。又八、お通を探しはじめる。それはそうと、第24回からドラマの冒頭のタイトルバックが少々変更されていたね。綺麗な映像で良くなったと思います。刀で雫を斬るシーンはかなり好きだったから。あのシーンもタイトルバックになっていたのは嬉しかった。

さて、今回もまったくといっていいほど、史実、原作にないストーリー展開となっていた。内容そのものは面白いし、見ていて惹き付けられるものは確かにあるのだけれど、武蔵の話じゃなくなってしまってる。やはり、明確なコンセプトが見えてこないんだよな。男女の微妙なストーリー展開は流石と思うけれど、武蔵の剣豪として成長していく描写に弱さを感じてしまう。今回は、伊達正宗、柳生宗矩、この大御所に仕官を勧められるけれど、仕官を断る理由が、「江戸に人を探しにきた」これだけの理由で仕官を断ったように見えた。その裏まで見抜く私の目が無いといわれればそれまでなのかもしれないけれど、私には、有名どころを出して、その人たちからも一目置かれているということを強調したかったのかなとしか見えなかったんだよな。

本来、吉川英治さんの原作で書かれたテーマとは離れてきたような気がしてならないし。最近、市川武蔵の演技がすごく上手く、かっこ良くなってきたのに、なんだかもったいないような気がする。という単純な感想なんだけれど、ほんとうにすごく良くなってきた。目が活きている。武蔵の人を射抜くような目が充分現れてきたと思う。

でも、残念なのは、殺陣のシーンが少ないんだよなぁ。今の顔つきで殺陣がかっこ良かったらほんっと最高の武蔵だろな。でも、お通はなんのために、あそこまで狂乱した姿がいるの?判らない。これなら病弱なお通のほうがまったくいいぜ。お通の描写は、がっかりだ。そしてお杉婆。前回書いたけれど、鬼のお杉はこのままなくなってしまうのかな?なんか調子狂うんだよなぁ。すべての登場人物に原作のイメージをかぶせてしまいすぎるから・・・。

今現在進行している話しがすべて今後の展開の布石となっていて、原作とはかけ離れるけれど、すばらしい武蔵像ができあがっていくことを期待したい。

第25回 「お通の涙」(6月22日放送)

今回も原作をほんの少しかじったような鎌田オリジナルの回。では今回も思ったまま、感じたままの剣持の目です。

@三之助
こいつは後の伊織なのか。伊織となるのであれば、名前を変えてまでここで登場させる意図がわからない。ストーリー的には、原作で伊織登場シーンと同じだから、きっと伊織だろ。またまた行き詰まったときの原作頼み。かななんてね。きっとここでの三之助との出会いはなにかの布石になっているに違いない。どんな再会を果たすか楽しみにしておこう。

Aお杉
なんだかまるくなったお杉婆。かと思えば、お通の声を聞いた瞬間、豹変。お杉婆もイメージと違ってきた。やっぱり最後までもっと厳しいお杉婆の姿を見たいものだ。

Bちょっとうるうる
又八がすごく好感を持てるし、堤さんの演技がほんっとうに素晴らしいので今回のラストはうるうるっときた。この大河のキーポイントはやっぱり又八だな。又八の登場のある回は見ていてすごくいいし面白い。 今回は武蔵をはじめとして、柳生一族、小次郎その他の登場人物の現在の状況が少しづつ描かれていたけれど、もう少し武蔵を膨らませて、主役中心に殺陣ももっと多用し、剣の道に生きた武蔵をしっかり描いていただきたいものだ。武蔵以外の登場人物というのは、やはり脇役なのだ。ということを、書くのもおこがましいけれど、武蔵ファンとしてはもっと武蔵の登場を期待してやまないのである。

第24回 「蘇る!戦いの日々」(6月15日放送)

大河ドラマ「武蔵」の前半を武蔵の回想として放送された回となっていたけれど、むさきち自身も大河を振り返り、複雑な思いとなってしまった。第1話からかなり期待して、楽しみにしていたが、回を追うごとに原作とのギャップ、これまでスクリーンに登場した武蔵との対比、いろいろな複雑な思いが蘇ってきた回でもあった。私自身が吉川武蔵の大ファンであるが故、今回の大河をついつい批判的になってしまうけれど、宮本武蔵が全世界に知られることを喜ぶ一個人でもある。

@武蔵と又八
第1話から設定に戸惑ったのではあるけれど、武蔵と又八の年齢。原作では同級生で、幼ななじみ。手のつけられない暴れ者タケゾウの唯一の友達。又八の役どころというのは、実に重要だと思っている。武蔵の分身であり、ストイックな武蔵に対して本当に人間味あふれる又八。堤真一さんが、本当にすばらしく、原作以上の又八を演じていてすごくいい。主役はどっちだ?なんて思えるときもあるけれど。 でも、もう少し堕落した原作に近い又八の登場も期待していたが・・・制作側としては、今の又八を描くためにあえて年齢差をつけたのだろうか?いづれにしても、今後又八の登場は楽しみのひとつである。

A描かれなかった名場面と名台詞
このページで以前にも書いたけれど、吉川武蔵の中での武蔵の戦いは、ただ単調に相手と対決して勝つ、というだけでなく、それぞれの戦いにおいて布石があったり、名台詞があるんだ。今回の大河でそういった場面が無いとはいわないけれど、原作無視して名場面・名台詞が無くなったと感じるのは私だけだろうか。吉川武蔵がなぜ国民的文学と言われたのかを今一度、じっくり考えてみてほしい。視聴率低下などよく批判されているが、視聴者は吉川武蔵を期待しながらそしてオリジナルで膨らませてくれるのを期待しているのだと改めて思う。前半の「戦いの日々」を見ていて、やはり明確なコンセプトの無さが武蔵人気を落としているひとつではないのかと感じてしまった。

B宮本武蔵
ここでも原作無視をした、まったくといっていいほど何もないところから生まれた「宮本武蔵」である。それもこれもAで書いたように原作をあまりにも無視するからに他ならないのかも。宮本武蔵という名の誕生には、ご存知のとおり姫路城に幽閉されたタケゾウが修行を積み、学問を学び、獣から人間に生まれかわり、城主池田輝政よりいただく名前。まぁ幽閉も無く修行から逃げたタケゾウだからねぇ。しかしこういった大事な場面はしっかり描いてほしかった。

C吉岡一門との決闘
どう考えても残念でならない。Aとダブってしまうけれど、吉川武蔵が大人気である のはこの吉岡一門(清十郎に始まる吉岡とのすべての戦い)が火をつけたといってもいいと思えるぐらい重要なのだ。ある意味、巌流島での小次郎との対決より大切かもしれない。原作でも、史実の武蔵でも、この戦いがいろいろな意味で武蔵の剣の布石でもある。やはりこの大河では一乗寺の決闘があまりにも薄すぎた。私としては、一乗寺が大河のターニングポイントとなるぐらいに描いてほしかった。過去の名作と比べることは愚かなこととは思うけれど、例えば中村錦之助さんの五部作は、第二部から第四部まで吉岡は登場するんだ。しかも、第四部は一乗寺の決闘と題しているではないか。その他片岡千恵蔵さん、三船敏郎さん、いろいろ大スターの演じる武蔵でも吉岡との戦いは重要なんだ。お通さんとの恋物語も、この吉岡との果てしない死闘があるから生きてくるんだと思うんだ。まぁそれだけではないけれど・・・。とっても残念でならない。

D返答に困った
私事ではありますが、私には三人の子供がいて、一緒に見てたのだけれど、吉岡清十郎に一度敗れるシーン、柳生石舟斎に敗れるシーンで小学校2年生の娘が、「武蔵って負けたことがないってお父さん言うとるのに、負けたで。なんで?」これにはまいった。なんと答えたらいいものか・・・・思案していると、お姉ちゃんが「まだ武蔵になってないから負けたんじゃ。タケゾウって呼ばれとるじゃろ」と妹に答えてくれた。妙に納得してしまった。おそらく、日本全国に同じ疑問を抱いた子供、(子供に限らず)たくさんいると思った。私自身は武蔵の里で武蔵役をしていることもあり、武蔵について多少の知識もあるからいろいろ考えることもできるが、この大河で初めて武蔵を知った人たちは、大河の武蔵が正しいと見てしまう人も少なからずいるであろう。また、今回の大河は世界で放映していくと聞いた。尚更、武蔵が敗れるシーンは描いてほしくなかった。後でリベンジすればいいという問題ではないのだ。

前半を振り返り、期待と落胆が入り混じるこの大河武蔵であるけれど、随所で見所も充分にあった。武蔵ではないけれど、柳生宗矩 対 佐々木小次郎このシーンは本ッ当にかっこ良かった。すごく印象に残っている名場面だ。武蔵 対 梅軒 の戦いも迫力あったし。宝蔵院 胤瞬との戦い。(ここでも日観との名場面はなかったのではあるが)来週から後半の始まり。気持ちも新たに、すばらしい武蔵。さすが大河ドラマ。終わったときに思える武蔵になることを期待したい。

第23回 「夫の仇(かたき)!」(6月8日放送)

@やわらかくなってきたな市川武蔵
最近、バッシングを浴びたせいか、慣れてきたのかどうかわからないけれど、市川武蔵がまたまたかっこ良くなってきた。今回は変に力むこともなく(一部力んだ場面があったけれど) 全体的に演技が光ってきたような気がした。やはり演出と脚本が良くなかったのでは?と感じてしまった。口調がすごく自然になってきた。これが今までと対比させるための演出なんだろうか?だとしたら凄いのかも。人を殺生するため、強くなるためだけに生きてきたが、剣も活人剣に変わったのだとすれば・・・

Aしかし殺陣が・・・・
あいかわらず迫力がない。なんでだろ?先週の宍戸梅軒との戦いはかなりスピード感もあって迫力もあって良かったのに。今週はまた以前のような迫力のないスローな殺陣に戻ってしまった。 殺陣師の指示なのかなぁ?よく解らないけれど、こんな殺陣だからいまいち武蔵のかっこ良さが出ない。しっかり殺陣見せてもらいたいものだ。

Bお通さん
もう、正直に怖い。演技はすごいのだけれど、あそこまでボロボロに描く必要性が不明確だと 思うんだよね。先週もこのページで書いたけれど、武蔵に会って、「人は1人では生きてゆけない」ことを伝えるためだけとすれば、あまりにオーバーすぎないか?現在までのお通さんと武蔵の心の動き、気持ち、関係をしっかり伝えてないから見てる我々としても、確かに悲惨な状態なのは分かるんだけれど、感情移入はできない。ただ怖いなぁ。汚くなってたいへんだなぁぐらいにしか思わない。当初、米倉さんを起用する際に今までと違ったお通像を描くと言っていたけれど、たしかに今までのお通さんではないけれどねぇ・・・健康的なお通でもないし、と思えば急に体悪くしたり、汚れたり・・・一貫性がないように感じてしまう。

C祇園藤次
阿部さんかっこいいぜ。純粋に。もしかして武蔵が倒してしまうのかと思ったが、まだまだ絡んでくれそうだ。どうなんだろう、今後、原作に沿って奈良井大蔵にくっつくんだろうか?でも奈良井大蔵ことあかねや玄三はどうなったんだろか?又八が失敗した後登場がないからわからないなぁ。

次回展望
次回は、総集編みたいだなぁ。今後の展開に期待しましょ。

第22回 「対決! 宍戸梅軒」(6月1日放送)

さて、梅軒の妻かつに家に誘いこまれた武蔵。武蔵を酔わせて夜中に襲う計画の梅軒。さぁこのあたりは原作にもあった話だが・・・

@二刀流開眼
梅軒との戦い。久々にワクワクしたし、見ごたえも充分あったと思う。鎖鎌の分銅をよける武蔵、迫真の殺陣で、実際に決闘しているかのような臨場感があった。分銅にてこずった武蔵が二刀を意識的に構えた姿はほんとかっこよかった。こういう殺陣や展開を期待してたんですよ。今回は良かった。

A風車もう少し
風車のシチュエーションを大事にしてほしかったが。というのは、あの風車を梅軒が自分の子のために買ってきたものであるが、皮肉にもその風車が回る音で目をさまし気配を感じ逃げるわけだけれど、もう少し前後の描写などを工夫して描いてほしかったかも・・・

Bせっかく・・・
武蔵がかっこ良かった回なのに、小次郎と柳生宗矩のシーンはなんのため必要だったのかな?もっと武蔵の登場を増やして殺陣以外でも深みを持たせてほしかった。

Cお通
今回のお通というか米倉涼子さんの演技にはおったまげた。あの地面にあるイモを食べるシーンは涙もんだったぜ。あれだけすばらしい演技ができるのに、お通の生きる目的・武蔵に会う目的が「人はひとりでは生きていけないことを伝える」これではもったいないよ。武蔵への気持ち、その他もろもろが曖昧に話が進んできたからこうなるんだろな。ざぁんねん。

D今後
宍戸梅軒、あっさり倒してしまったなぁ。梅軒をここで倒してしまうのではなく、まだまだ絡んでほしかった。オリジナルストーリーでもいいから。今後が不安になってしまうんだ。まだドラマは半分残ってるしなぁ。しっかり期待しておくとしよう。

次週展望
梅軒の妻かつは、きっと武蔵を狙うであろう。予告によると祇園藤次と再び剣も交えるようだし。来週もたぶんオリジナルストーリーだろう。乞う ご期待としたいものだ!

第21回 「必殺の鎖鎌!」(5月25日放送)

さて、今回はいよいよ鎖鎌の宍戸梅軒の登場だ。今回も少し批判的に剣持の目を書かせていただきたいと思う。しかし一言断っておきたいのだが、剣持むさきちは決してこの大河武蔵を貶しているのでないことをご理解いただきたいことと、あくまでも吉川武蔵のファンとして苦言をさせていただき、大河武蔵の今後に期待して止まない一個人である。

@全体的に・・・・
武蔵に登場している人物の現在の状況を伝えすぎているのではないのか。主役はいったい誰なんだ!と言いたくなってしまう回が続いてきた。そして今回の題名を見て、やっと本来の武蔵の姿に戻るのか。と思いきや、またまた期待を裏切られた気分だ。 題名が悪いのか脚本が悪いのか。この題なら鎖鎌との戦いに否応なしに期待が高まるはず。 がしかし、内容は、鎖鎌はほんの一瞬しか登場せず、 あとはまた、だらだらと武蔵以外の人物の現況などを羅列するのみという最近のパターンだけだった。原作や過去の武蔵と比べるつもりはないけれども、やはり吉川武蔵はいろいろなところで、かなりの布石があるのだ。 その布石というのは、今回ではあの風車にあるのだけれど、それは次週に展開されそうだから、これは期待しておこうと思う。

A綺麗すぎる宍戸梅軒一家
梅軒が吉田梅軒、妻が水野美紀とたいへんな豪華キャストではあるんだ けれど、ちょっと綺麗すぎる気がしないでもない。 まぁそれはいいとして、宮本武蔵がたけぞうであることを梅軒は簡単に知りすぎだ。これも原作での話と比較してしまい申しわけないが、梅軒の家に一夜の宿を借り、そして酒を汲み交わし話を進める上で たけぞうと解り・・・・そして風車・・・なんだけれど、さぁこの展開を超えてくれ!鎌田さん!期待してるよ!

B物干し竿
今回、柳生と小次郎の対峙はたいへん面白かった。 原作にない話であるけれども、こんなオリジナルを期待しております。 柳生宗矩の弓と対決する場面があったが今回、初めて物干し竿と呼ばれる長剣に見えた。断言はできないけれど、背中から抜く刀と、今回鞘から抜き放って おいた刀は別物であろう。それはあたりまえでいいのだが、やはり撮影にもっと工夫して 長剣を長剣たるものに見せてほしいものだ。拙者の本心は、小次郎ではなく武蔵にもっとああいった感じで活躍して ほしいんだけれどなぁ。最近は刀を抜く姿すら見ていない。それが、吉岡源次郎を斬ったトラウマならいいんだけれど・・・ そうじゃないからなぁ。

C解説
今回から解説が多少増えたと思う。これがいい。 ストーリーを解りやすく、そして面白くするのも解説があってこそだと思う。

Dテーマ
以前にも書いたことがあるのだけれど、 武蔵のテーマ。大河ではしきりに「人はひとりではいきてゆけない」 をテーマにしているようだが、それはいいとして、これをテーマとするなら、やはり吉川さんの原作にすべきではない。なぜならば、吉川さんのテーマとかけ離れているからだ。最大のテーマのピントがぼやけるので、武蔵の修行も中途半端になったり、ストーリーが流れたりするのではないのか。まっ拙者としてはもっと単純にチャンバラのシーン、迫力のある、そして美しい殺陣が心底から見たい!

来週展望
予告を見たかぎりでは 宍戸梅軒といよいよ決闘だ。中村錦之助さんの5部作では宍戸梅軒のシーンが撮れず、わざわざ「真剣勝負」と題して映画を一本作ったぐらい重要な戦いでもある。是非ぜひ見ごたえのあるものにしてくれ!たのみましたぞ。鎌田さん!

第20回 「家康暗殺!」(5月18日放送)

さて、第20回の剣持の目だけれども、本編の内容を書く前に ちょっと感じたことを少し述べてみたいと思う。

今回まで、このページで、吉川武蔵を愚弄するな!とかいろいろ 書かせていただいてきたが、今回はっきり、やっぱり同じ気持ち になった。日本人。大きく言っていいかどうかは別として、時代劇とかは、お決まりのストーリーであっていいのではないのか。水戸黄門・暴れん坊将軍・桃太郎侍などなど、ストーリーは見えている。でもまたそれが毎回楽しみだと思うのよな。 ゆえに、長年続いたじゃないか。

だから、今回の大河武蔵もきっと吉川武蔵を連想し、そして過去の名作を思い出し、話は解っているのだけれど、それをいかに描写してくれるのか?などと思っている視聴者は少なくないと思うんだ。「そうそう、こんな話だったよなぁ」とか 「次は誰と、どんな戦法で勝つ」とかね。次回を期待させられるものがないような気持ちさえするし。視聴率もけっこう下がってきているみたいだし・・・ まぁ大変だとは思うんだけれど。

でも一番残念なのが、恋愛ストーリーみたいな部分を重要視して、本来、宮本武蔵の朝鍛夕錬し修行を積む姿とか、剣に対する想いなどが ぼやけてしまっているような気がする。宮本武蔵といえば、剣聖・剣豪そして、二刀流でしょ。

今後どのようにしてこの姿を描いてくれるのだろう?バガボンドが若者達の間に爆発的に支持され、若者の視聴者の獲得 を狙ったのかもしれないけれど、時代に流されることのない、そして不屈の名作として書かれた吉川武蔵を今だからこそ伝えていくのも必要なことのような気もする。といいつつも今後を期待して止まぬむさきちです。

@本位田又八
堤真一さん演じる又八は あっぱれとしかいいようがない。すばらしい演技力。見ていて引きこまれてしまう。 また又八を取り巻く方々も演技力の素晴らしい人々に囲まれ、よけいに又八が光る。原作ではもっとだらしなくって、酒好きで・・・・な奴なんだけれど、人間的にはいい奴で、むしろ 武蔵よりも親近感があり、人間味がある。 そのあたりを充分に出している堤さんってやっぱりすごい。 表情もすっごい豊かだし。今後又八の登場は楽しみになるばかりだ。

A季節と歳
今回の武蔵は、登場人物などの年齢や所在、季節などが さっぱりわからない。武蔵は江戸に向っていると思えば宇治にいたり、 なんなんだ。いったい ってな感じのことがよくある。

と今回は又八のことしか思いうかばず、以上が剣持の目です。

私事ではありますが、大原町で宮本武蔵役をさせていただき、観光案内、観光寸劇などを行っているんだけれど、 子供から大人までチャンバラはやっぱり好きな人が多いと感じている。 特に子供たちなんかは、刀に興味深々だし、ちょっとした殺陣すると目が キラキラして見てる。武蔵の里に来る子供たちだけなのかもしれないけれど。 でも大原町で武蔵役をできる自分はやっぱり幸せだなと正直思う。観光客の皆様には今後も宮本武蔵を大河ドラマとは違う切り口で自分なりに伝えていきたいと思っています。

次回展望
さていよいよ鎖鎌の宍戸梅軒の登場だ!乞うご期待!

第19回 「風雲の江戸!」(5月11日放送)

今回もまたまた鎌田オリジナルストーリー。内容は楽しい話であった。やっぱり鎌田さんのオリジナルの方が面白い大河になったかもしれない・・・。

@ここが江戸?
はてな?江戸に着いたのはいいけれどほんとうに江戸か?と思ってしまった。たしかにまだまだ開拓中だとは思うけれど、ぜんぜん江戸らしくなかったのでは。江戸城の築城中であれば、もっと賑やかではないのか。まぁ時代劇の撮影場所がないのもよく解るんだけれど、あからさますぎたような気がした。

A髷を斬った小次郎
これはちょっと厳しく書きたい。原作では、佐々木小次郎の初登場とともに、船の穂先で、祇園藤次とのやりとりの場面で出る訳だが、ここで出るとは。しかも、描写がいまいち。もっとリアルにできなかったのかな。全体的に殺陣にもっと迫力がほしいなぁ。刀好きでチャンバラ好きのむさきちとしては。

B半瓦弥次兵衛初登場
個人的な意見で申し訳ないのだが、シチュエーションといい、哀川翔さんといい最っ高でした。今後、の弥次兵衛の活躍に期待したい。

C朱実と又八
朱実の又八に対する気持ちがはっきりしてきた。ドラマには関係ないのだけれど、堤さんは本当に演技がうまいねー。かっこいいし。ただ、又八のイメージではないような気がするけれど・・・。

D宮本武蔵
今回も登場が少なかった。またまた絶叫していたけれど、なんであんなに絶叫のシーンが必要だったのであろう。よく解らない。市川武蔵は走っているか、絶叫しているかのイメージが強すぎるような気がする・・・・・。

さて、ドラマストーリーとは話が違うけれど、最近、民放などで、昔の時代劇を見る機会が増えたんだけれど、やっぱり時代劇はフィルムがいいね。役者・メイクさん皆様大変だろうなぁ。いくらメイクをきっちりしても、カツラの網の境、羽二重まで見えてしまってるもんなぁ。

次回展望
又八はどうやら暗殺計画がばれるようだ。鎌田オリジナルストーリー。楽しみにしていこう。

第18回 「女心、揺れる!」(5月4日放送)

今回の武蔵も鎌田敏夫さんのオリジナルストーリー。ゆえに、見たままの感想を書くとしよう

@あかね屋絃三
こいつはなぜお通をしつこく狙うのかなぁ?ここも説明不足だと思うんだよね。お通が美しいから手にいれようとしているのか、はたまた売りとばしたいのか、なにか秘密を握られているのか。もう少し明確な説明が必要ではないか。まぁ全体的に説明不足なのだが・・・・

A奈良井大蔵
あかね屋絃三と同一人物ということでビックリしたが、亜矢とのやりとりの中で、又八が家康暗殺に失敗したら大蔵の名前を語るという話から、大蔵は店を閉め、大蔵という人物はもういないという台詞があった。じゃあ、なんで奈良井大蔵を登場させる必要があったのだろう。ただの薬屋なら、名前なんてどうでもよかったような気がしないでもない。とりあえず、吉川さんの原作の人物は登場させておけってことなのかなぁ

B武蔵
冒頭、武蔵はなぜ強くなりたいのかなぜ生きるのかを考え始めていた。とナレーションがあったけれど、これは前回の田口玄竜との話の流れから思い始めたのか?そうだとすれば、やはり今回の武蔵は軽いんじゃないのか。と思ってしまう。原作にしても、今までスクリーンに登場した武蔵にしてもまたまた史実の武蔵も一乗寺下がり松で子供を斬った事から自分の剣に悩むんだ。そして、吉川さんは、法典ケ原で貧しき農民たちに戦うことを教え、活人剣を見出すように描いた。今回の大河は、やはり吉岡との戦いを軽く描いたために、武蔵の剣の道・剣を通じた精神の向上・人間としての向上が軽くなっていると思う。もっと剣の道を探求する武蔵を描いてほしい剣をこころとみて、自分を磨き人間としてどこまで高めうるかを最大のテーマとしたのが、吉川さんの武蔵だと私は考えている。若輩者の私がこんなこと書くのも失礼だけれど、今回の大河では、原作 吉川英治 の本当のテーマが描けない。やっぱり、鎌田さんのオリジナルストーリーの方が良かったと思う。鎌田さんの手腕を吉川英治原作にとらわれることなく、存分に発揮して、新しい武蔵像を展開してほしい。今後のオリジナルストーリーに期待していこう。

C佐々木小次郎
ほんとうに、小次郎がかっこ良くなってきたぜ。衣裳はあいかわらず地味だけれど・・・ちょっと不満なのは、もう少し、ふてぶてしくまた冷血なところがあってもいいかなぁ。かなり優しくなってきたような気もする。

第17回 「おのれの道!」(4月27日放送)

@田口玄竜
原作にも史実にも登場してない方がまたまた登場って感じがしたんだけれど、今回は、武蔵との生き方の考え方の対比がすっごく描かれていて、自分自身の人生について、考えることができる回だったと思う。 剣持むさきちは、やはり武蔵のように、どんなに道が険しくとも、自分の生き方を貫く。そう決心した武蔵の生き方にすごく共感を持てる。でも、家族を守るため、自分を押し殺して生き方を模索する玄竜の生き方を自分はしていると思った。自分の生き方を考えさせられる。そんな見方で見ると面白くなってきた。 そこでひとつ。わしも武蔵の衣裳を着ている時は、武蔵の生き方が出るようふんばるぞ。決意も新たにした むさきち です。

Aお通
やっとお通の気持ちがはっきり現れてきた。こうでなくっちゃ。やはり武蔵とお通は恋心がないと成り立たないでしょう。今後の展開も楽しみだね。

Bハエ
玄竜が小刀でハエをスバッと斬ったシーン。あらっと思った。武蔵が飛ぶハエを箸でつかむ話はあまりにも有名だよなぁ。たしか原作では、江戸へ行った武蔵が伊織と蕎麦を食べているシーンであるはずなのだが・・・ 箸でハエをつかむシーンへの布石なのかなぁ。

Cなんなんだ?
宗仁が,屏風を切り刻んだシーンなんだけれど、「これで良いのですよ お通さん」?????あのシーンから何を感じれば良かったんだろうなぁ。感じるっていうか、どう解釈したらいいのかよく解らなかった。無理矢理、宗仁なんか登場させるからいろいろ無理がくるんじゃないのかなぁ。

D奈良井大蔵
これもびっっくりだ。あかねや絃三と同一人物にするなんて。でも、シチュエーション的には面白いかも。原作では、城太郎は奈良井大蔵の子分みたくなってしまうんだな。しかし、今回の登場からすれば、それは無いかもな。まぁ今後楽しみであーる。

来週の展望
なんだか、男女の色濃くなってきた今回の大河。ほっほう、流石、鎌田敏夫てな感じかな。でも来週は牛嶋さんも好きな、菊池麻衣子のお吟も登場。私 むさきち も好きなのさぁ。楽しみ楽しみ

第16回 「伊達の刺客!」(4月20日放送)

@殺陣が
ほんっと迫力がない。市川武蔵に合わすのはわかるんだけど、あまりにも剣さばきが遅い。黒脛巾衆の忍者?の刀がゆっくり来て確認してスパッみたいなあかわらずへっぴり腰だし。ストーリー的には、「おっ」と思わせる展開だったけど、殺陣で台無しだったとむさきちは思ったね。

A一乗寺の決闘
一乗寺の決闘より展開が楽しいなんて。邪道じゃとむさきち は思ったね。オリジナルストーリーなら初めっからそうしておけば良かったんだ。武蔵ファンは吉川武蔵が頭にはいってるし、国民文学ともいえる吉川武蔵なのだから・・・

B弓の名人なのか
武蔵はすごいっ。まるでロビンフットかと思った。思わず「おいおい 
いつから弓の名人になったんだぁ?」 とつっこんじまったぜぃ。

Cお通 いよいよ解らない
武蔵が好きなんじゃないのか。やはりこの気持ちは、きっちり明示すべきなんじゃないのかなぁ。まぁどの道ここまであいまいになってるから仕方ないけれど。お篠と休雪の男女の不思議なむすびつきを描いているなら、対比して
武蔵とお通ももっと気持ちは明確にすべきだと思う。そして、牛嶋さんも良く書いておられるが、もっとナレーションで解説すべきでしょう。最後に、ちょろっとあったけれど。

D小次郎
やはり衣装が地味なんだよね。どうしても小次郎の雰囲気が出ない。もっと伊達男のはずなんだけれど。冷血なところは出てるけどね。物干し竿も左はやっぱり不自然に見える。そういえば、田宮二郎が小次郎をしたとき左だったなぁ。史上二人目かな。

E宮沢りえ
いいねぇ。かわいい。
りえちゃんがお通をすれば良かったのに。演技も抜群に上手いし。もっと出てきてほしいぜ。 さて、来週はどうなるんだろう。予測はまったくつかなくなった。これも楽しみのひとつだけれど・・・・・しかしまだまだ野武士との戦いもある。ここで活人剣を見いだす武蔵なのだが。乞うご期待!

大原町の宮本むさきちからイベントのお知らせです。
ゴールデンウィーク
5月3日4日5日の3日間、武蔵の里イベント広場特設ステージにて観光寸劇特別バージョンを開催します。
吉本興業から 淀家萬月さん、隼ポリンさんをお迎えし、楽しいステージをくり広げます。
公演時間は、
午前10時30分、正午、午後1時30分、午後3時 の4回です。
みなさま武蔵の里で笑ってください。楽しんでください。
武蔵の心に触れててください。

第15回 「響け! 笛の音」(4月13日放送)

さて、なんか雰囲気が変わってきた。もしかしたら、一乗寺まで淡々とストーリーが進んだのは、あまりにも有名な話だったからか?ここから脚本家の新ストーリーになって、「おおっ」唸ることになるのであろう。期待したいものだ。

@かっこ良くなった武蔵
上着物が変わった。話の流れからして、あの着物の吉野太夫にもらったのかな。いずれにせよかっこ良くなった。
欲を言えば、袴をカルサン袴にしてほしいところだけど。まぁなんにししろかっこいい武蔵になった。

Aいつのまに?
今回から、武蔵は腰に大小2本の刀を差してたなぁ。刀も吉野にもらったのかな?細かいことはいいとしよう。やはり
2刀が武蔵にはしぜんじゃわい。

Bお通よ
さて、いよいよお通の存在が原作とかけはなれてきたぞ。武蔵から離れていくのか。武蔵は修羅の道へ お通は明るい道へ陰と陽がしっかり現れていたと思う。まったく新しい展開で、今後に期待できそうだ。

Cもう・・・
原作と比較は止めることにした。城太郎は陶芸の道に目覚めたんだな。そういえば、原作では青木丹佐の息子だけれど、大河では設定はなかったな。

D次回 楽しみだなぁ
なんか次回につながる終わりかただったな。純粋に大河武蔵を楽しむことにしよう。

第14回 「美は美なり!」(4月6日放送)

さて、今回もちょっと厳しく書かせていただきます。 吉川英治の宮本武蔵ファンとして。

@決闘のシーン
殺陣を含めて、あっさりしすぎじゃないか。心から思う。
吉川武蔵を愚弄するな。一乗寺はいわば吉川武蔵で一番大事な決闘なんだ。多数に立ち向かう武蔵。源次郎少年を斬ってしまう武蔵。少年を斬ったことによりはじめて武蔵の剣に迷い心が生まれる。そんな葛藤も今後描けないぜ。言葉や台詞だけじゃだめなんだ。見せる場面はしっかり見せてくれ。思わず息を呑むようなシーンにしてほしかった。

A愚弄している
一乗寺のシーンの中で折れ曲がった刀を足で踏みつける場面があった。これぞ吉川武蔵、そして
武士を愚弄しとるんじゃないか。曲がった剣を足であたりまえのように直す武蔵を見て、吉岡方が戦意をなくすことが描きたかったようだけれども・・・・吉川武蔵の台詞だけれども、武蔵は3年間姫路城にで修行を積み出てきたときにこう言って修行の旅に出るのだ。「孤剣 たのむはただこの一腰 これに生きよう。これを魂とみて常に磨き、どこまで人間として高めうるかやってみよう」とそもそも大河では刀を軽く見すぎじゃ。まぁだから、木刀には己の気が伝わる なんて言葉が出るんだろな。

B殺陣が
牛嶋さんも書いておられたが、殺陣に迫力がないんだよね。NHKも惨いぜ。最近、BSで錦之助放映してる。比べらると、かわいそうになる。むさきちは最近、っつーか前から
一番好きなのは千葉真一の柳生十兵衛なんよね。でビデオをずーっと見てるからますます大河の殺陣の醜いのが見えて・・・・

Cお通
大河の中で、いまだお通の気持ちがわからない。武蔵が好きなのかどうかはっきりしろよ。だから
中途半端な描写しかてできなくなるんだ。

Dまたまた史実も覆したNHK
前回の話だけれど、やっと武蔵の年齢がわかった。権六とお杉がお堂の中の武蔵に対して「
宮本村を出て早2年」と言っていた。ということは、武蔵は大河の中では現在19歳か?史実でも吉川版でも吉岡との戦いは21才のはず。またまた覆したね。

Eもうひとつ
あの展開なら、
吉野とそーいう関係になったんだろな。たしかに吉野と武蔵は淡い恋心があったと思うけれど、吉川武蔵では、一乗寺に行く前の話なのよ。吹き矢の話も吉野の話も。もっと微妙な視聴者をくすぐるような演出はできないのかね。まったく。原作では吉野が微妙に武蔵を慕うような歌?を伽羅のにおいのする紙にしたためるんよ。

F美しいもの
なんだか最近の回は美しいもの美しいものの連発。何が言いたいのかなぁ。訴えたいのかなぁ。

第13回 「一乗寺の決闘!」(3月30日放送)

なんじゃ今回は。題とぜんっぜん違うやないか。視聴者まで愚弄するのか。やっぱり吉川さんの宮本武蔵てでは最大の山場なのよ。とにかく軽い。この題はあかんのじゃないでしょうか。

@もっと 一乗寺は大事に描いてほしかった
しかも題は決闘なのに決闘に行く瞬間に終わるとはなにごとじゃあ まったく余計なシーンも多いし武蔵は一乗寺で源次郎少年を斬ったことで武蔵の剣が変わっていくんだけど。やっぱり
この大河武蔵は軽いぞ。 はあーっとため息が出てしまった。あいかわらず息を呑むほどのシーンはない。なんでだろう。来週はいよいよ決闘だ。期待。

第12回 「俺は死なない!」(3月23日放送)

今回は失望した。宮本むさきちの大好きな、吉岡伝七郎との三十三間堂での決闘。どうなんだ。今回はちょっと厳しく書きます。

@無かった名台詞
三十三間堂へ着いた武蔵。雪の中で寒さを耐えしのび待ちわびていた伝七郎。しかも武蔵は戦いに行く前にしっかりと体を温めていた。そして三十三間の長い廊下の上を通って伝七郎の前に仁王立ち。そして、
武蔵 『よいか』これは、武蔵の言葉だった。水をかぶせるような静かないいかただったのである。と原作では書いてあるんだよね。ここで武蔵は伝七郎を見下したように、そして優位な位置で。しかも怒り心頭の伝七郎に対してあくまでもの静かな武蔵。このやりとりは描いてほしかった。

Aもうひとつ大事な場面
柳生の回で書いたが、実は柳生の旅籠風呂での布石がほんとはここで生きてくるはず。以下、むさきちの好きな場面
伝七郎「来いっ・・・・怖気を抱くようでは伝七郎の前に立つ資格はないぞ」
武蔵『なんの吉岡の伝七郎のごとき。すでに去年の春、 拙者が真二つに斬っている。きょう再び斬れば御身を斬ることこれで二度目だ』
伝七郎「なにっ  いつどこで」
武蔵『大和の国柳生の庄』
伝七郎「大和の」
武蔵『旅籠の風呂の中で』
という名場面。大河では描かれることなかった。非常に残念だ。原作者・吉川英治さんがどのような気持ちでこの場面を創ったか考えてるのかな。大河の脚本家は。もう
原作者吉川英治ってやめてほしい。あまりにも・・・・

Bそして緋牡丹
光悦たちとの宴席を中座して伝七郎との戦いに行った武蔵。帰ってきた武蔵は吉野太夫に袖についた血をぬぐわれ、
灰屋などから『や、血ではないか』
太夫の名台詞緋牡丹のひとひらでしょう」とここも名シーンなんだけどなぁそして琵琶などから諭される武蔵なんだけど、まっストーリーが違うから仕方ないね。

C一乗寺の決闘の約束
これも描写不足。太夫と別れ、郭を出てきた武蔵に吉岡一門がおそいかかる。そしてまた、すばらしい
吉岡一門との問答があるんだけどなぁ。武蔵と吉岡が今にも決闘をはじめようとする瞬間、小次郎が止めに入りと・・・だんだん大河の話からずれてしまうからもう止そう。

D刀の研ぎの話
牛嶋さんが詳しく書いてましたが、むさきちもまったくそそのとおりだと思う。
江戸で厨子耕助のところでの話なんだよね。でそそこで佐々木小次郎の物干し竿を見るのさ。ストーリー考えろよ。もっとくすぐってくれー。

第11回 「修羅の道へ!」(3月16日放送)

さて、いよいよ吉岡清十郎との決闘。 どうなる武蔵。

@えーっなんだこりゃ
なんだこの決闘は。太陽がキラッ 眩しい清十郎手を握りかえる武蔵。握りかえた分だけ剣が伸びて勝った。てな感じだったけれど、そもそも、
決闘の前のストーリーが無茶苦茶だから決闘もだめになってしまう。原作では清十郎はこの決闘の前に、朱美を無理矢理犯すんだよね。そのことによる自責の気持ち、 武蔵の強さへの不安。というような前提があって武蔵に挑み、負けるんだよ。だから、いわば剣だけでなく精神的にも負けてしまうところが描かれているのが原作。その上で腕を佐々木小次郎が切りおとす。小次郎は朱美といっしょに居るんだな。これ以上は原作との比較はやめておこう。きりがないような気もしてきた。

A光悦
出ました本阿弥光悦。光悦は今後
武蔵の精神を鍛えていく重要な人物。津川雅彦さん。いいねー。 役所武蔵では沢庵坊を好演しましたよね。今後が楽しみだ。

B吉野太夫 も登場だ
小泉今日子さん。さて、吉野太夫がからむ名シーン。琵琶の話、緋牡丹のひとひらの名台詞 どう描いてくれるのか。楽しみにしておくとしよう。

第10回 「宮本武蔵、参上!」(3月9日放送)

奈良をあとにして、京に戻ってきたタケゾウ。宮本武蔵と名乗り、前半の最大の敵、吉岡一門に挑む。果てしない修羅の道を歩み始める武藏。頑張れよ新之助武藏。これからが見せ場だ!

@すっきりしたね。
さて宮本武藏を名乗った新之助だが、いままでのざんばら髪もしっかりまとめて、武藏になったねー。かっこいいぞ。武藏!欲を言えば、
衣裳も考えてほしいなぁ。具体的には袴なんだよなー。やっぱりカルサン袴を履いてほしいな。今までの武藏に固執しすぎてんのかなぁ俺は・・・・

A思わずつっこんじまった!
京の町で又八と朱実が再会し、逃げる又八を追う朱実。町中から逃げた又八だが、次ぎの場面でいきなり野山みたいになった瞬間「
どこまで逃げとるねーん」たぶん日本全国の人が吉本のようにつっこみ入れたと俺は思ったね!

B祇園藤次
ちょくちょく出てくる藤次だけれど、こいつもかっこいいね。ってゆうか、
原作とまたまたかけ離れている。藤次は、小次郎に髷を斬られたり、お甲といっしょに吉岡の金を持ち逃げしたりといった役のはずが、阿部さんかっこ良すぎ。まぁドラマの設定だから仕方ないが。阿部さん見るのも楽しみの一つだ。

C小次郎
牛嶋さんも書いてたけれど、
小次郎は左から抜くのか?まぁ殺陣師の指示でしょうけど・・。あの抜き方だと、長剣 物干し竿に見えない。以前このページで書いたけれど、あの刀やっぱり短く見える。なんだろう。本当の実戦を表現したいのかなぁ。それと、武藏と小次郎が、出会うシーンで、小次郎の背中に物干し竿見が背負ってあったが、長く見えた。鞘と刀身に違いがあるのかな?俺的には、長剣 物干し竿もっと意識してほしいな大好きな刀のひとつだから。それと、そういえば「物干し竿」って名は出てきてないか?刀好きの俺としてはもっと凝ってほしいぜ!

Dあれれ?
武藏と小次郎の出会いは、京の五条大橋だろ。それと、武藏が吉岡一門へ
高札で戦いを挑む?それと、それと、まぁいっかそんなことは。宮本武蔵と名乗ったことだし。次回からの予告見て「おっ おもしろくなってくるんじゃないのぉ」と純粋に期待してきた来週から楽しみじゃぁ

第9回 「おのれを知れ!」(3月2日放送)

柳生の里を後にして、沢庵和尚と再会するタケゾウ。ついに「宮本武蔵」になるのか。

@宮本武蔵
ついに宮本武蔵を名乗る日が近づいてきた。沢庵和尚から、池田輝政から渡されたとの話であったが、やはりむさきちとしては、もう少し説明してほしかった。原作では、
3年間姫路城の開かずの間で修業を積み、奉公を勧める輝政に、武藏は、剣で身を立てるため全国へ流浪の望みであることを告げる。そして輝政より「どこにいっても生い立ちと生まれ故郷を忘れないように性を宮本と、名もたけぞうよりは ムサシと読むがよかろう。」ということで「宮本武蔵」が生まれた。
大河ドラマではこのあたりの描写が明確にされていないようだが、やはり説明が欲しかったなぁ。
宮本武蔵の名前の由来を。でもドラマの流れからでは、由来ははっきりしてないからなぁ。以降の回であるのかな?

Aかっこいいぞ柳生一族
柳生一族になっている役者さんは皆かっこいい。今回中井宗矩と高島兵庫の対決を見せてくれたが迫力満点。スピードも速く、すっごくかっこ良かった。ドラマの中で、
柳生一族がすごい存在感があるため、その柳生一族にも一目おかれたタケゾウがちょっと光って見えてきた。実はむさきち個人としても柳生一族の大ファンなのである。

Bあのお面はそうだったんだ
たしか、原作でも、その他の武藏関連映画やドラマでも、
城太郎がお面をもらうが、お面のゆかり、なぜ欲しかったのか不明だったような記憶があるんだけど、城太郎の育った家にあったものに似ていたんだぁ。

C姉のお吟 いやぁお吟ねぇさん出てきてくれた。
単純に
武藏の里の職員の気持ちとして嬉しいねぇ。これで観光客の皆様にお吟さんを知っていただける。お吟って誰?となっていたんだけどね。ドラマでもほんといい感じでした。お吟がタケゾウと気づき、話しかけるシーンでは不覚にも、ちょっと”うるうる”っとなってしまった。今後も是非出てきてほしい。

D佐々木小次郎
前にも書いたけど、
やっぱり地味だわ。佐々木小次郎もむさきちの大好きな剣士で長剣物干竿を背負って、きらびやかな衣裳を纏い、すっごい伊達男のイメージなんだけどなぁ。来週の予告だとやっと物干竿を背中に背負ってたけど。んー陣羽織を着てないのもイメージを崩しているひとつの要因なのかなぁ。さて、来週はいよいよ「宮本武蔵」襲名。たのしみたのしみ。だんだん盛り上がってきたぞ。乞うご期待。

第8回 「いざ! 柳生の剣」(2月23日放送)

さて、原作には無い話が続いてきましたが、でもやっと期待を裏切る展開(っていうか無い話で盛り上がって きた)柳生石舟斎に挑むタケゾウ。宮本武蔵になってないまま、柳生に行ったとかいう話は抜きにしよう。単純に、武藏を楽しみましょう。原作を超えて・・・

@世の中は広い
やっとタケゾウは
世の中の広さを知る事ができた。原作では、姫路城で修業を積み、そして宝蔵院で初めて負け、世の中の広さなどなどを知っていく武藏(むさし)しかし、柳生で自分がいかに小さい人間であったか剣術とはなんぞやと明確にした今回の話は、 良かったのではないか。

A吉川武藏を知らない世代
私こと剣持むさきちは原作をしっかり読んできた。しかも、昔の武藏関連映画などはすべて見てきた。少なからずとも
マニアックになってしまっている。時代は流れゆくし、そのスピードたるや光陰矢のごとしどころさわぎではない。そんな中で、原作者の意図を描写することは容易ではないだろう。原作に偏りすぎていた。 でも今回、柳生石舟斎に立ち会うタケゾウを見て、今までのすべてが払拭されたような感じになれた。これは良い意味で期待を裏切ったなぁと。また、大河ドラマ 武藏 だけでなく今の自分に置き換えて考える事ができた。石舟斎がタケゾウと立ち会ったとき、「御身に鳥の声が聞こえたか?」などという台詞があったが、まさしく今の私には胸が痛かった。自分の狭さを感じた。まるで、市川武藏になった気分だった。そんな気分になれた時代劇は今回が初めてかも知れない。自分も戒められているような気がした。天狗になっている自分を・・・・・・・

B藤田まことさん
たぶん上記で記述したことは、
藤田石舟斎があってのことであろう。あの重み、迫力あの役者さんだからかもね・・・市川タケゾウ応援するぞぉぉぉ今回の話は、大河ドラマの今後を楽しみに見て行く大きな回だった。何より自分に置き換え、考えさせられた。そんな意味で、 楽しみになってきたな。さて、来週も楽しみにしてみよう。市川武藏の成長を。

第7回 「秘剣! 燕返し」(2月16日放送)

大河ドラマ武藏もいよいよ第7話。展開も早くここまできました。今回は、タケゾウが柳生家に行きましたね。原作で拙者も大好きな芍薬のシーン では、第7話の剣持むさきちの目いってみましょう。

@柳生石舟斎
ご存知、
柳生新陰流の開祖である柳生石舟斎宗厳(やぎゅうせきしゅうさいむねよし)は、飯崎山城主盛綱に新当流を、富田勢源に富田流刀術を学び、興福寺の宝蔵院胤栄に宝蔵院流の極意を伝授された畿内随一の兵法者として知れわたった人。剣聖と謳われていた上泉伊勢守信綱は、宗厳にただならぬものを感じ、三日間宗厳と二人だけで立ち会い、新陰流の極意を授け、さらに柳生の里まで足を運び、半年間留まり指南した。年後、再び柳生の里を訪れた信綱の前で、無刀取りの極意を披露したところ、もう何も教えることはないと、一国一人の新陰流の印可を与え、 柳生新陰流を名乗ることを許された人です。

Aそして芍薬
原作では、伝七郎があの旅籠に泊まっており、石舟斎がお通に伝七郎へ芍薬を持って行かせ、「
芍薬なら京にも咲いておる」と怒り切り口には気づかない そして芍薬を持って帰ろうとしたとき、子供に与る。子供は、武藏の部屋へ飾りに行くわけだが、武藏はそこで気づくのであった。あの切り口を。お通と武藏の障子一枚隔てたすれ違い。いろいろ原作では描かれているシーンである。大河ドラマではここまでの描写はなかったが、城太郎が柳生家に芍薬を持って行き、 誰が斬ったか尋ねていた。柳生兵庫の口から、しっかりと石舟斎であると告げていた。わかりやすくて良かったのではないか。そして尋ねた相手が武藏である事を、兵庫は知らぬまま、非凡な才能を認めていた。原作を読んでない方にも 武藏の非凡さが、わかりやすくて良かった気がした一場面でした。

B無刀取
この技、剣を持った相手に素手で立ち向かう徒手空拳。
元祖真剣白刃取りともいうべき技ですね。でも、何も刀を持たないから無刀取というのじゃなく、刀に拠らない無刀の境地に立ち、武器無しで己を守る活人剣の兵法。無刀取りのエピソードなどは次回詳しく書きます。

C風呂
おしかったのは風呂のシーンだね。原作での話は牛嶋さんが書いてましたから・・・あれはのちに
伝七郎と戦うときの布石なんだよねー。ただ単に石舟斎が、誰とも立ち会わないことしか解らなかった。ちょっぴり残念なむさきちでした。

D物干し竿と燕返し
ついにでました。物干し竿。佐々木小次郎のトレードマークといってよい物干し竿が登場です。ちょっと話がそれるけれど、
小次郎の衣裳が少し地味だなと感じてた、むさきちですが、今回まで物干し竿を背負ってなかった から、桃太郎に間違えられるから地味だったのかな?なんて考えちまった。今までのテレビ・映画では実際に燕を斬って燕返しを 開眼するシーンはあまり無かった?が 今回CGで見事に再現してあった。でもちょっと刀が短いんでないかい?三尺以上あるのかな?刀好きのむさきちとしては少々気になった。

さて、次回は柳生石舟斎に挑む。どう出るか新之助武藏。
芍薬の続きも楽しみだ。

第6回 「決闘! 般若坂」(2月9日放送)

原作では宝蔵院に行き、 剣術の上で勝つものの、老僧・日観から 「御身は強すぎる。その強さを溜めんといかんのぅ」 と諭され、初めて敗北感を味わう宮本武蔵。新免たけぞうのまま訪れた、たけぞうが、いかに 戦っていくかが楽しみだった・・・が、少々期待を裏切られたものの、ドラマはだんだん盛り上がってきました。今回の剣持むさきちの目はこんな感じ。

@宝蔵院とは?
奈良興福寺の子院のひとつで、わが国の
法相宗の基礎を作ったと言われる義淵(〜728)僧正の私坊が始まりといわれて いる。江戸時代には興福寺築地(七堂伽藍の地) の外、登大路の南側にありました。明治元年の神仏分離の際とりこわされ、その跡地は帝国奈良国立博物館(現:奈良国立博物館)構内にくみこまれました。現在は、わずかに宝蔵院の井戸枠と伝えられる石組みのみが敷地内に残されています。

A宝蔵院流高田派槍術は?
流祖は宝蔵院覚禅房法印胤栄(1521〜1607)胤栄は、南都興福寺の学侶僧で武芸を好み、柳生但馬守宗厳(石舟斎)とともに
上泉伊勢守から刀術を学び、また一方で諸国修行中の槍法の達人、大膳太夫盛忠を坊中に留め槍の修練に努め、ついに猿沢池に浮かぶ三日月を突き鎌(十文字槍) を工夫し、宝蔵院流槍術を創めるに至ったといわれて います。現在は、平成3年6月に鎌田忠兵衛氏が第二十代を継承され現在に至っているようです。

B鎌槍での戦いとは?
この鎌槍(十文字槍)は突くだけでなく、巻き落とす、 打ち返す、摺り込む、叩き落とす等立体的、平面的 に使用され、当時としては
画期的な武器でありました。実は、実際ドラマで使われた槍、画面に出てきた宝蔵院の看板は、大原町「武藏の里」の中にある大河ドラマテーマ館に展示してありますので一度見に来られてはいかがでしょうか。

C顔つきが良くなってきたぞ!市川武藏。
だんだん
武藏らしくなってきたぞ。市川武藏。般若坂に行く前に城太郎と語っていた市川武藏はすごく凛々しくかっこよかった。また殺陣にも迫力が出てきたし、いよいよ 宮本武蔵となる日も近いのか。

大原町の宮本武蔵、剣持むさきちからのお知らせです。
毎週金曜日、
NHK岡山放送局きびきびワイド505 大河ドラマ武藏を10倍楽しむ」 に出演していまーす。コーナーでは武藏に関する質問を始め、武藏の時代などのさまざまな質問をお待ちしております。拙者 宮本むさきちが直接お答えしますのでどんどん おたよりください。
宛先はこちら 〒700ー8621
NHK岡山放送局きびきびワイド505 大河ドラマ 武藏を10倍楽しむ係り
FAX 086−235−3988
e−mail 505@okayama.nhk.or.jp
お待ちしてまーす。

第5回 「一から出直せ!」(2月2日放送)

@修業するたけぞう
原作と違い、山にこもり
やっと修業を 始めてくれた。やはりたけぞうはこうで なくっちゃ。たけぞうの師匠は自然の野山 である。残念なのは、修業期間がドラマ では良くわからなかった。

A滴を剣で斬る
山での修業が終わったのか、
落ちてくる滴を 刀で切るシーンが出てきた。がこのシーンは、たしか北大路欣也が武蔵を演じたドラマでは、武蔵が居酒屋から外を見ていて、 落ちてくる滴を目で斬っていた・・・というシーンもあったが、 今回、実際に滴を斬っていた。実にわかりやすく、 映像も綺麗だった。

Bかっこいいぞ柳生兵庫助
第1話から出てきていたが、
高島政伸の兵庫助 かっこいいねー。最近、時代劇をこなしているから 殺陣も速くてかっこ良かった。ただあんまりかっこいいと、まーた市川武蔵が かっこ悪く見えてしまうぜ。

C人が良すぎるぞ又八
お金を赤壁(うじきつよし)に取られるのは、 原作どおりであって、
おひとよしが出ているが、 しかし又八さーん。あなたせっかくお通と一泊する 事になったのに。自分と違う道を歩み始めたお通に手を出す事もなく・・・やっぱり又八かっこいいなぁ。優しいなぁ。残念な事としては、お通がたけぞうに恋してるのかどうかはっきりと描写がない。微妙にたけぞうを意識しているが。それも鎌田演出なのか。今後に期待。

D許せん たげぞう
貴様武士の魂である刀まで捨てたなー。そりゃあたしかに木剣で倒す自信はあるんだろうけど、しかし
刀は武士の魂。 原作では「剣を心とみてどこまで鍛えるか」と明確に してあるはず。こういった場面は原作を大事に してもらいたい。これから先、刀にまつわる名場面もあるはずである。たけぞうの成長に期待したい。さて、来週は早くも般若坂の決闘。予告を見るかぎり なんだか二刀流で殺陣をしてた。二刀流開眼も早そうだ。たけぞうから武蔵になる日も 近いのか。

第4回 「倒してみせる!」(1月26日放送)

@史実までくつがえしたNHK
宮本武蔵といえば、吉川英治原作にしても、史実にしても、特に史実の宮本武蔵は有名な五輪書の地の巻の中で、天下の兵法者にあひ、数度の勝負を決すといへども勝利を得ざるといふ事なし・・・ と書いて
一度も負けたことのない人ではなかったか。ドラマ中では吉岡清十郎に敗れてしまった。たしか、奈良の宝蔵院に行き、阿厳を剣術の上で倒すが、 日観という老僧に諭され、負けた気分になる武蔵はあるが、剣術で負けた武蔵はこれが初めてか。 史実までくつがえすとは、流石NHKと皮肉っておこうまぁでも市川武蔵が負けただけだから・・・ と納得しておこう。

Aやっぱり又八かっこいい
前回も書いたが、本当に
又八がいい。人間らしい人間に描かれているのはもとより、今回は吉岡清十郎にもて遊ばれた朱美を なぐさめるシーンがあったが、又八の優しさが出ていた。 その前に武蔵に斬られる又八だが、ここでも 武蔵を許していて、又八が本当にかっこいい 市川武蔵がやけに下手な演技なので、よけい堤又八が かっこ良く見えてしまうのは私だけでしょうか。

Bお通の「じゃあね」
花田橋(?)の茶店から、出ていくお通が子猫に 「じゃあね」???
その時代に「じゃあね」はないだろ。単純に?な言葉。もう少しぐらい時代劇風の言葉が あっていいのでは?

C吉岡伝七郎
こいつはもっと
無骨者に描かないと。ここでは会ってほしくなかったし、あんな紳士?な伝七郎は見たくなかった。今後の話の展開は どうなるのだ?鎌田敏夫の演出に乞うご期待?(怒)

D次回予告
此度は次回だけでなく、2,3話先まで見せた。この意図は何だろう?
もっともっとおもしろくなるよっていう意味なのかな。映画ビデオの本編末によくある作品紹介に似てた。

第3回 「弱さを知れ!」(1月19日放送)

【剣持の目】
今回のポイント
@出ました吉岡清十郎
武蔵の時代、山城の国(現在の京都)で剣術などの名門として栄えていた一門の2代目当主。吉岡一門とは、初代・吉岡拳法が築いた名門。 武蔵の父平田無二斉は、足利将軍時代、この拳法と試合 して、3本のうち2本をとって勝ったと伝えられている。武蔵とは深いつながりのある名門で、若き日の武蔵にとっては自分の力を図る上、また物語の中でも非常に重要な役割を 担ってくる。来週は武蔵はいよいよこの清十郎に戦いを挑む。 おぃおぃ まだ修業積んでないだろーと思わずテレビに つっこみ入れてしまった。仕方ないんだろが、展開が早いなぁ。 漫画のバガボンドと大河ドラマとたして2で割るとちょーど良いスピードの展開かも。

A沢庵に弱さを教えられる
原作では、武蔵(たけぞう)は姫路城に3年間幽閉され、沢庵に 与えられた万巻の書物を読み、野獣から人間への成長し、城主・池田輝政より宮本武蔵の名が与えられる。しかしドラマでは 前回からの話の続きで、武蔵の勝手な行動でお通は死んだと告げられ、武蔵は落胆する。 そして、剣術の弱さ、人間としての未熟さなどを諭そうとする。が武蔵は反発をして、世の中の強敵に会い強くなることを決意 して飛び出してしまう。引きとめようとする沢庵はお通が生きて いることを告げるがもっと
強くなって会いに行く約束をする。 武蔵はまだまだ人間的にも弱く、剣で相手を倒す強さのみを 求めている。これに対してお通は人間的にも強く、武蔵にもそれを求め、急には強くなれないと悟っている今までになかったお通の 像が描かれている。これも女性が強くなった時代の流れなのか・・・ と妙に納得してしまった。自分としては、今忘れさられている?純愛・一途な愛 を描いてほしいなぁと思うのである。

B初めて出た宮本武蔵の名
池田輝政からついに宮本武蔵の名が出ました。しかしドラマの設定ではまだ宮本武蔵とは名乗ってない。
いつタケゾウから武蔵になるのか。これは楽しみだ。

C知ってしまった又八
又八は、原作ではもっと酒におぼれ、お甲におぼれダメ なヤツのような設定だが、
原作よりはしっかりしている。 原作には登場しない弥次郎から武蔵はお通を連れて村を出て行ったことを知ってしまう。又八は自分のことを棚に上げ、武蔵に敵意を抱く。このあたりは原作に沿った設定である。残念なのは、役者が堤真一だからかどうかは不明だが 又八が、かっこいい。単純に堤真一おっとこまえやなぁ・・と見てる。

D亜矢とあかねや弦三
この二人はいったい何者だー。もちろん原作にも出ないし まったく
新しく謎の人物。武蔵・その他の人物とどう係わっていくのか楽しみな存在。なんなんだろうこいつらはってな感じだね。

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